変わっていった意識

「なんでこんなマイナー競技を始めてしまったんだろう」。光川(理4)は高校まで打ち込んでいた野球と比べてのギャップに入部当初、疑問を抱いていた。大学から競技を始めた故、苦しむことも当初は多かった。思うようにボールを操ることができず、試合にもなかなか出場できない日々。「試合に出られないんだったら野球で試合に出られない方が楽しいな」。競技に対して嫌気を感じる時期が続く。しかし、意識は時間をかけて変わっていった。「ドリブルとかパスがうまく出せるようになったり、一つ一つの満足の積み重ねが楽しかった」。練習を通してできることが増えていき、次第に楽しさを感じることが増えてきた。次第に試合への出場機会も増え、抱いていた嫌悪は取り払われていった。

飽きるくらい練習

「飽きるくらい練習した」。4年間を振り返り、光川は答えた。言葉通り、誰よりもグラウンドに立ち続けていた。普段の練習はもちろん、女子部の練習にも参加した。これでは収まらず、練習がない日にも積極的にグラウンドに足を運んで自主練習に打ち込んだ。その影響からか、自主練習に参加する部員が増え、士気を高めた。光川のひたむきな姿勢は同期をはじめとする部員に広く知られていた。昨春の東海大戦で出た4年目にしての初ゴールに対しては、本人よりも周りの方から喜びの声が大きく聞こえた。


昨春、光川(左から2番目)に多くの部員が喜びの声をあげた

「仕事」

「自身にとってホッケーとは」という問いに「仕事」と答えた。「部活はある程度やらなきゃいけないもの。仕事って言ったら大げさかもしれないけど、それなりに責任のあることはやっていたので」。長い月日の中で芽生えた体育会員としての自覚が光川の意識を変えた。「野球の方がいい」と感じていた若者の目は青年の眼差しへと変わっていた。
 (3月31日 渡邊大樹)