30日、ソフトバンクは楽天に8-2で勝利。本拠地ヤフオクドームの今季最終戦を快勝で飾った。試合後、最終戦セレモニーを終えた工藤公康監督は「いい形で点が取れたし、打つべき人が打って、つなぐべき人がつないでくれた。ファンに勝利を見せられたことが…

30日、ソフトバンクは楽天に8-2で勝利。本拠地ヤフオクドームの今季最終戦を快勝で飾った。試合後、最終戦セレモニーを終えた工藤公康監督は「いい形で点が取れたし、打つべき人が打って、つなぐべき人がつないでくれた。ファンに勝利を見せられたことが何より」と明るい表情で語った。

■主力の活躍に「CSでも出来れば」、1軍デビューの松本に「楽しみな選手が出てきた」

 30日、ソフトバンクは楽天に8-2で勝利。本拠地ヤフオクドームの今季最終戦を快勝で飾った。先発の中田賢一は6回1失点で7勝目。打っては、中村晃が貴重な同点打、内川聖一が3打点、松田宣浩が27号ソロ。鶴岡慎也のヤフオクドーム初本塁打も飛び出し、効率よく得点を重ねた。

 試合後、最終戦セレモニーを終えた工藤公康監督は「いい形で点が取れたし、打つべき人が打って、つなぐべき人がつないでくれた。ファンに勝利を見せられたことが何より」と明るい表情で語った。

「彼らが打ってくれるのはチームにとってありがたいし、みんなが盛り上がる。今日のようなゲームをCSでもできたらと思う」と、内川、松田の活躍を特に喜んだ。

 先発の中田については「ボールの強さが出てきたし、ランナーは出すけど以前のような余分な失点がない。CSでは、どこで投げることになるかわからないけど、彼の力は必要だと思う」と評価。そして、7回にプロ初登板した松本裕樹のピッチングについて問われると、目を細めながらこう語った。

「みなさんが見てもわかるようにボール球が少ない。今シーズンの2軍のビデオを見ても、夏以降は自分の感じを取り戻したように見えた。もう少し余裕があれば、先発でも使いたかったが、CSまで試合もないからね。楽しみな選手が出てきたなと思う」

■試合前には柳田と面会、「彼が納得できるまで待ちたい」

 試合前には、離脱中の柳田悠岐と面会して、現状を確認。CSへの出場については即答を避けた。

「彼のパフォーマンスのいいところは、やはりフルスイング。守備も走塁も魅力だが、フルスイングしてこそ、相手からあれだけの四球も取れたわけなので、彼が納得できるまで待ちたいと思う。『(フルスイング)できます』となれば、すぐに上げるかもしれない」

 その言葉からも、和田毅の登板も含めて、CSファーストステージでの起用の可能性は低いと見るべきだろう。この日の試合でも明石健志をレフトでスタメン起用するなど、CSに向けてさまざまなパターンを試している。シーズンの残りは仙台での1試合。その試合にも勝って4連勝でシーズンを終え、CSに弾みをつけたい。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura