新型コロナウイルスのパンデミックによって世界中でテニスの大会が中止となっている今、「貧困生活を送っている子供たちが自分の未来をコントロールし、積極的に自分の将来を形作ることができる世界にする」…

新型コロナウイルスのパンデミックによって世界中でテニスの大会が中止となっている今、「貧困生活を送っている子供たちが自分の未来をコントロールし、積極的に自分の将来を形作ることができる世界にする」という使命のもとに2003年に誕生した慈善団体「ロジャー・フェデラー財団」に、Tennis World USAが注目している。2003年から財団は大きく成長したが、それもロジャー・フェデラー(スイス)のテニスにおける成功や、彼の公での振舞いを考えると、そこまで驚くことでもない。財団の収入は2006年の40万ドル(約4300万円)から、2018年には1000万ドル(約11億円)近くまでになっている。

年々安定して寄付額が増加していることも注目すべき点だ。2020年には、ロジャー・フェデラー財団は南アフリカのケープタウンで開催されたエキシビションマッチ「the Match For Africa 6」だけでも350万ドル(約3億7600万円)以上を集めた。だから今年はこの慈善団体にとって、さらなる素晴らしい結果を残す年となりそうだ。

「現在、私たちはアフリカ南部の6ヶ国(ボツワナ、マラウイ、ナミビア、ザンビア、ジンバブエ、南アフリカ共和国)にスイスを加えた地域で、プログラムを行っています。開始以来、財団は7000の小学校と保育園での教育のために5200万ドル(約56億円)を拠出してきました」と、財団は言う。

財団と共に、フェデラー自身もここ10年間でさらに裕福になった。2019年だけでも9300万ドル(約100億円)以上稼いでおり、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ラファエル・ナダル(スペイン)、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)らを上回り、年間で最も収入を得たテニス選手と認定された。

このような時世には、人々を助ける力を示す例をみならうことは大切だ。新型コロナウイルスのパンデミックから逃れるため、私たちは一丸とならなければならない。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年写真は「UNIQLO LifeWear Day Tokyo」でのフェデラー

(Photo by Jun Sato/WireImage)