元世界1位、「全米オープン」で2度の優勝を遂げているパトリック・ラフター(オーストラリア)は、ユニークな記録を持っている。彼はロジャー・フェデラー(スイス)と3回以上対戦して負けたことがない、…

元世界1位、「全米オープン」で2度の優勝を遂げているパトリック・ラフター(オーストラリア)は、ユニークな記録を持っている。彼はロジャー・フェデラー(スイス)と3回以上対戦して負けたことがない、唯一のプロ選手なのだ。だからラフターの話になると、いつもフェデラーの名前が出てくるのも無理はない。しかし今回、ラフターとフェデラーに関連した爆笑ものの事件があったことを発見した。ウェブメディア Essentially Sportsが伝えている。

それは、その1回だけにしておいて欲しいと願ってしまうような、ラフターがフェデラーを物真似した事件。しかもその時、ラフターはパンツ一枚だった。ラフターは、2010年にオーストラリアの下着ブランドBONDSの顔だったのだ。彼は母国ではその下着メーカーのアンバサダーとして、かなり有名だった。

同じ頃、フェデラーのある映像が世間を賑わしていた。そこにはジレットのアンバサダーだったフェデラーがCMの撮影現場で、一人の撮影クルーの頭に空き缶を乗せて離れた所から力強いサーブを打ち、そのボールを2度とも缶に命中させるという達人技が映っていた。

当然、世界はフェデラーの技術に驚き、話題になった。自信家のラフターは、自分にもできると確信し、BONDSの下着一枚の姿で、撮影クルーの1人を説得して空き缶を頭に乗せさせた。説得した言葉はこうだ。「ロジャーが知っていることは、全部僕が教えたんだよ。だから大丈夫なはず」

その後に起こったことはかなり悲惨だったが、見れば笑ってしまうだろう。ラフターは全身の力を込めてサーブを打ったが、完全に的を外してボールはクルーの体に直撃!ショックを受けたラフターだが、床にうずくまる可哀想なクルーに駆け寄り慰めた。

ここに学ぶことが一つあるとしたら、フェデラーは稀代のアスリート、自分にもできるなんて思わないこと。もしそんなことをしたら、ラフターのように大変な状況になってしまうということだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2011年「デビスカップ」でのフェデラー(左)とラフター(右)

(Photo by Matt King/Getty Images)