3月29日、中京競馬場でGⅠ高松宮記念(芝1200m)が行なわれる。

 今年は、昨年のGⅠ桜花賞(阪神/芝1600m)勝ち馬グランアレグリア、昨年のGⅠスプリンターズS(中山/芝1200m)勝ち馬タワーオブロンドン、GⅠ安田記念(東京/芝1600m)、GⅠフェブラリーS(東京/ダート1600m)勝ち馬モズアスコット、GⅠヴィクトリアマイル(東京/芝1600m)勝ち馬ノームコア、GⅠマイルチャンピオンシップ(京都/芝1600m)勝ち馬ステルヴィオ、2017年のこのレースの勝ち馬セイウンコウセイと、6頭のGⅠ馬が揃いそうだ。

 筆者はこの中から、グランアレグリア(牝4歳/美浦・藤沢和雄厩舎)を推したい。昨年の桜花賞は4角先頭から押し切る”横綱相撲”で、2着に2馬身半差をつける1分32秒7のレースレコードで制した。




前走の阪神Cをレースレコードで制したグランアレグリア

 さらにこの馬の評価を高めたのは、前走のGⅡ阪神C(阪神/芝1400m)だ。約6カ月半ぶり、古牡馬との初対戦、初の1400mと不安要素もあったこのレース。いつもよりやや後ろの8番手追走から、直線では内目を突いてあっという間に抜け出すと、最後は手綱を緩めながら後続に5馬身差をつける大楽勝だった。勝ちタイムの1分19秒4はレースレコードで、コースレコードに0秒1差、日本レコードに0秒4差の好タイムだった。

 グランアレグリアの不安材料として挙げられるのが、「初の芝1200m」という点。1400mをこなしたとはいえ、よりペースが速くなりがちな1200mに対応できるかが焦点になる。ただ、阪神Cでは前半3F33秒9、1000m通過56秒6のハイペースの中で、8番手追走といっても先頭から5、6馬身くらいの位置を馬なりで取れていた。もう少しペースが速くなっても対応は可能だろう。

 血統は、父がディープインパクト、母が米GⅠジャストアゲームSの勝ち馬タピッツフライという良血。ディープインパクト産駒が芝のGⅠで勝利がないのは、この高松宮記念とスプリンターズSの1200m戦だけというデータもあるが、グランアレグリアにはそんなジンクスなど吹き飛ばしてくれそうなスケールの大きさを感じる。どんな走りを見せてくれるか注目だ。

 もう1頭、中京コースの適性という意味で注目したいのがグルーヴィット(牡4歳/栗東・松永幹夫厩舎)だ。

 同馬は、中京/芝1600mのGⅢ中京記念の勝ち馬で、中京/芝1400mのGⅢファルコンSでも2着に入っている。前走のLニューイヤーS(中山/芝1600m)7着など、ここ3戦の1600mでは掲示板(5着以内)に乗れずに敗れているが、これまでの成績を振り返ると、1400mでは3戦してダートで2勝、芝で2着1回と、3戦して連対率100%の数字を残している。さらなる距離短縮がプラスに働く可能性も十分で、稍重馬場やダートで勝利していることから、馬場が渋ってもマイナス材料にはならなそうだ。

 距離適性を裏づけるのがその血統で、父ロードカナロアの産駒は中京芝1200mで22戦5勝(勝率22.7%、連対率27.3%)と高い数字を残している。また、母の父スペシャルウィークは皐月賞馬サートゥルナーリアと同配合で、3代母エアグルーヴはGⅠオークス、GⅠ天皇賞・秋を制した名牝。近親には2006年のこのレースの勝ち馬オレハマッテルゼがいるという一流の牝系だ。4歳以降に力をつける傾向もある牝系だけに、4歳を迎えての激走に期待したい。

 以上、今年の高松宮記念は、グランアレグリアを本命視しつつ、穴馬としてグルーヴィットにも注目だ。