2020年2月15日、東京都杉並区の和田中学校で、ボッチャの体験授業(社会応援ネットワーク主催)が開催された。

講師を務めたのは、共生社会に向けて活動する上智大学の学生団体「ソフィアオリンピック・パラリンピック学生プロジェクト Go Beyond」の学生9人。授業は、毎月1度、ゲスト講師が授業をする「全校よのなか科」の時間に開かれた。

はじめに、ボッチャのルールを確認しながら、各クラスの代表生徒14名によるボッチャ体験が行われた。2チームに分かれ、赤と青のボールを投げ、的となる白球「ジャックボール」にいかに近づけるかを競った。投てきの度に、観戦する生徒たちから「うまい!」「惜しい」などと声が上がった。すべてのボールを投げ終えると、講師役の学生がコート内でボールの位置を確認しながら点数を計算。会場は拍手に包まれた。

その後、「共生社会に向けて個々人ができること-パラスポーツから学ぶ多様性理解」と題して、ボッチャのプレー動画やリオパラリンピックのCM動画などを用いながら、3人の学生が講演を行った。

まず、障がいのある人が、足で楽器を弾いたり、食事をとったり、義足でスポーツをしたりする様子が次々と登場するリオパラリンピックのCMを上映。映像中で繰り返される「Yes I Can!!」という言葉から、「自分の限界を自分で決めない」というメッセージを伝えた。生徒たちは、動画を見て「ほぉー」と声を上げたり、頷いたりしながら熱心に耳を傾けた。

講演の最後には、「例えば、日本語を読めない人にとって、日本語しか書かれていない看板は『障がい』になりえます。そうした視点で町を見渡してみると、私たちにもできることがあるはず。障がいのあるなしにかかわらず、困っている人がいたら手を差し伸べてみよう」と講師の学生が締め括った。

講座を受けた生徒たちは「パラスポーツは障がいのある人もない人も一緒に楽しめるスポーツだと分かった」「『障がいがあるから自分とは違う』と考えるのではなくて、一人ひとり違う。お互いを理解して受け入れることは大切だと思った」などの感想を語ってくれた。

同校の田口克敏校長は、「様々な仕事の人が講師を務める「よのなか科」だが、今日は年齢が近い学生さんたちの等身大の話が聞けて、生徒たちにとっても良いモデルになったと思う」と語った。

講師を務めた上智大学2年の藤井清蘭さんは「しっかりと耳を傾けてくれて、私たちも楽しみながら授業ができた。今後も、学校での授業を続けていきたい」と手応えを語った。

この授業は、競輪の振興団体公益財団法人JKAの補助と、JR東日本、教職員共済、連合東京などの支援を受け、社会応援ネットワーク主催で実施された。