世界的な新型コロナウイルスの流行に対するWHO(世界保健機関)のパンデミック宣言を受けて、ATPが6週間のトーナメント中止を決めた。6週間の中断とは、全てのATPツアー、ATPチャレンジャーツアーを4月27日までキャンセルするというものだ。…

世界的な新型コロナウイルスの流行に対するWHO(世界保健機関)のパンデミック宣言を受けて、ATPが6週間のトーナメント中止を決めた。6週間の中断とは、全てのATPツアー、ATPチャレンジャーツアーを4月27日までキャンセルするというものだ。ウェブメディアEssentially Sportsが伝えている。

ツアーレベルでは「ATP1000 マイアミ」「ATP250 ヒューストン」「ATP250 マラケシュ」「ATP1000 モンテカルロ」「ATP250 ブダペスト」「ATP500 バルセロナ」が影響を受けてキャンセルとなる。この決定で持ち上がってきた疑問は、ATPは中断前のランキングをそのまま継続するのかというものだ。

世界中で入国制限が施行されており、特に大会開催国での入国制限がある。アメリカは30日間のヨーロッパ各国からの入国禁止を発表した。ヨーロッパでは、数々の国で大規模なイベントの禁止が発表されている。

ATP会長アンドレア・ガウデンツィ氏は「(6週間中止の)決断は、決して簡単に下されたものではありません。大会にとって、選手たちにとって、そして世界中のファンにとって、大きな損失です」と語った。

だが、彼は「この世界的パンデミックに直面して、選手、スタッフ、テニス関係者、そして一般の皆さんの健康と安全を守るためにATPが下した、やむを得ない決断です」と続けた。

ATPはこの中断がランキングポイントにもたらす影響を分析し、近いうちに発表する。この期間に行われるITFのイベントでは、ATPのランキングポイントは付与されない。

もしもランキングが凍結されない場合、幾人かの選手のランキングはこの中断が終わった時にかなり下がっていることになる。影響の大きさは、選手によってかなり差がある。ファビオ・フォニーニ(イタリア)はトップ20から外れる。ドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)、ジョン・イズナー(アメリカ)、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)はトップ40以下に落ちてしまう。フランシス・ティアフォー(アメリカ)の場合はトップ100から外れることになる。

ATPはランキングを凍結するのか?それによって選手間に不公平がおこらないような決定となることが期待される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「ATP1000モンテカルロ」で優勝したフォニーニ(左)とラヨビッチ(右)

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)