未知の場所を訪れてそこでスケートし、最高の写真を収める - これはスケートボーディングのDNAに深く刻まれている。この2つの行動の組み合わせることで、僕たちは都市の姿をユニークな角度から捉えることができる。スケートスポットになり得る場所はそ…

未知の場所を訪れてそこでスケートし、最高の写真を収める - これはスケートボーディングのDNAに深く刻まれている。
この2つの行動の組み合わせることで、僕たちは都市の姿をユニークな角度から捉えることができる。
スケートスポットになり得る場所はそれこそいたるところに潜んでいて、世界各地に存在する。
新しいトリックを身につけるにはいつだって苦労が付きものだけど、絶景のスポットはその苦労さえ忘れさせてくれる。絵はがきもビックリのクールなショットを収められたら最高だ。
そこで、今回は世界の絶景スケートベストスポットをピックアップして紹介することにした。
このリストをチェックすれば必ず訪れたくなるはずだ。スケーター以外の仲間も連れて行って、バチバチ撮影してもらおう。

 

世界遺産にも登録されているプエルトリコのサンフアン(通称「ラ・ペルラ」)の近く。周囲は朽ち果てた家屋が並び、この古い街を訪れる観光客はひとりもいない。海に面したこのスポットを見つけるには難しい。このスポットは廃屋群の陰に隠れるように存在しているからだ。
真横の海から波が打ち寄せているから、ボウルは非常に湿度が高くてスリッピー。とりわけ日没近くになって満潮となると、海水がボウル内に入り込みスケートしにくいことこの上ない。でも、干潮時の乾いたボウルでは最高のセッションが楽しめる。この写真は、夕暮れ時に人知れずひっそりとスケートするアドリアン・ブラードの姿を捉えた1枚。

 

マヨルカ島でのパーティの騒々しさから逃れ、静かな岸壁に腰掛け、地中海のブルーと同化してとけ込んでしまいそうなこの美しいボウルは最高だ。
この自然な美しさを持つモザイク張りのクォーター・ボウルはスケート写真家の理想郷とも言える。後ろにはマヨルカの海が広がっているとくれば、酷い写真になるわけがない。

 

アルプスといえば無数のゲレンデとスキーリゾートを抱えていることで有名だけど、オーストリアのフラッハウヴィンクルにあるAbsolut Parkはすべてのスケーターが訪れるべき隠れた名所だ。
スキーやスノボを楽しんだ後でもまだ脚が動くようなら、標高1,650mに位置するこの世界唯一の山頂室内ミニランプにトライしてみよう。暖かく居心地のよい休憩所、Chill Houseも併設されているし、空気の薄い山頂でビッグエアの練習に励もう。

 

太平洋の深い青に浮かぶ小さな真珠のようなタヒチ島。この島は、世界中の旅人たちが死ぬまでに一度は訪れたいと願う地上の楽園だ。
チョーポーをはじめとした最高のサーフポイントで知られるタヒチ島のスケートスポットは決して多くない。実際、ここで紹介するプールも廃ホテルの建物の裏側にひっそりと隠れるように存在していて、あまり知られていない。

 

フロリダ州マイアミ、バージニア・キーにあるマリンスタジアムは1963年にキューバ人建築家イラリオ・カンデラが設計した6,566人収容のウォータースポーツ専用スタジアムだ。
スタンドからはマイアミのダウンタウンを一望できるし、ボートレース以外にもサミー・デイビス・ジュニアなどの一流エンターテイナーのコンサートも開催されている。
リチャード・ニクソンが大統領就任演説を行った会場としても有名だ。このスタジアムは1992年のハリケーン・アンドリューの被害を受けたあと、公共施設としての使用は危険だと判断されて、それ以降はフェンスで囲まれてしまい、「立ち入り禁止」の看板が立てられている。
でも、最近は地元のグラフィティアーティストやスケーターたちのパラダイスになっていて、スケーターたちはグランドスタンドの屋根に登りながら、周辺一帯でライディングを楽しんでいる。

text:Fabian Lang/Red Bull Content Pool