「東レ パン・パシフィック・オープン」(WTAプレミア/本戦9月19~25日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/ハードコート)のシングルス決勝で、元世界ナンバーワンのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が…

 「東レ パン・パシフィック・オープン」(WTAプレミア/本戦9月19~25日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/ハードコート)のシングルス決勝で、元世界ナンバーワンのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が18歳の大坂なおみ(日本)を7-5 6-3で倒して優勝を遂げた。ウォズニアッキは2010年にもこの大会で優勝している。

 第2セットの第2ゲームでブレークを果たしたウォズニアッキは、そこでしっかりと試合の舵を握った。一時は5-0までリードを広げたが、そこから大坂が奮起して3ゲームを奪い返してホームのファンたちに少しの希望を与えた。だがウォズニアッキは第9ゲームで自分のサービスをキープして試合に終止符を打った。大坂の最後のショットがラインを割った瞬間、ウォズニアッキは笑顔で両腕を突き上げた。

 「私はすべてのポイントで戦い、アグレッシブにプレーし続け、彼女を動かそうと努めた」とウォズニアッキ。「第2セットで彼女は挽回してきたから、しっかりと試合を終わらせることができてうれしいわ」。

 ツアー決勝を初めて戦った大坂は第1セットで一時3-1とリードしていたが、勢いを維持することができなかった。

 今季は足首と手首の故障に苛まれていたウォズニアッキは、第1セットの途中で鼠蹊部の痛みのためメディカル・タイムアウトをとり、左腿にテーピングをして戻った。彼女は治療から戻った直後に大坂のサービスをブレークし、このセットの最後の4ゲームのうち3ゲームを取った。

 「今、(プレーを)楽しんでいる」とウォズニアッキ。「故障というのは起こるもので、いつコートの外につまみ出されてしまうかわからないもの。だから私は今、(プレーしている)すべての瞬間を楽しんでいる」。

 26歳のウォズニアッキの安定性が、この日は勝利をもたらした。アンフォーストエラーの数は、ウォズニアッキが16本だったのに対して大坂は32本。重要なポイントで情け容赦がなかったウォズニアッキはつかんだ6回のブレークチャンスのうち5回をものにし、ネットへつめた12回のうち11回でポイントを勝ち取った。

 「私は2008年から毎年、少なくとも1大会で優勝している。この連続記録をキープできてうれしいわ」とウォズニアッキは言った。「私は今日、これから中国に移動するの。そこでもいいプレーを続けられるよう祈っているわ」。(C)AP