世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス。テニス界もすでにいくつかの大会が中止や延期、無観客試合となり影響を受けているが、「全仏オープン」は現時点では、中止は考えていないと8日、Tenni…

世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス。テニス界もすでにいくつかの大会が中止や延期、無観客試合となり影響を受けているが、「全仏オープン」は現時点では、中止は考えていないと8日、Tennis World USAが報じている。フランス政府は2月29日に、5,000人以上が集まる屋内の集会を禁止した。だが、フランステニス連盟は「会場の広さは13ヘクタールあり、サッカースタジアムとは観客の移動の流れはまったく違うものになる」とコメント。

また、センターコートとなるフィリップ・シャトリエには、今年開閉式の屋根がついた。これも「閉ざされた空間ではない」としている。

「屋根が閉じていても、アウトドアコートだ。スタンドと屋根との間にはスペースがあり、閉ざされた空間ではない」

とはいえ、感染のリスクを最小限に抑えるために、消毒ジェルとマスクのキットの配布、影響を受ける地域からの観戦予定者のチケットキャンセルを検討しているという。

ただ、3月11日より開幕する予定だった「ATP1000 インディアンウェルズ(男子)/BNPパリバ・オープン(女子)」が急遽中止に追い込まれるなど、今後の状況次第では開催可否などが変わるとみられる。またイタリアを中心にヨーロッパでも深刻な被害が出ており、4月からのクレーコートシーズンも大きな影響を受ける可能性がある。

「全仏オープン」といえば、男子シングルスでラファエル・ナダル(スペイン)が12度の優勝を飾っており、絶対的な王者として君臨。ただ過去2年連続でドミニク・ティーム(オーストリア)が決勝へ進出しており、今年は誰が優勝するのか注目されている。

今年の「全仏オープン」は5月24日から6月7日まで行われる予定。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「全仏オープン」男子シングルス決勝の様子

(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)