「ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2020」男子シングル代表の鍵山優真選手(写真左)、佐藤駿選手(写真右)写真:アフロ、提供:Joe Toth/OIS/IOC/ロイター/アフロ 羽生結弦が、平昌五輪を制した…


「ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2020」男子シングル代表の鍵山優真選手(写真左)、佐藤駿選手(写真右)写真:アフロ、提供:Joe Toth/OIS/IOC/ロイター/アフロ

羽生結弦が、平昌五輪を制したプログラム「SEIMEI」を復活させ、"スーパースラム(ジュニア&シニアの主要国際大会の完全制覇)"を達成したことも話題となった四大陸フィギュアスケート選手権2020。この大会で羽生に負けず劣らず話題を集めていたのが、3位に輝いた鍵山優真だ。

16歳のジュニア選手・鍵山は、フィギュアスケート選手だった鍵山正和を父に持つサラブレッド。シニア国際大会でのデビュー戦となった四大陸選手権では、ショートで冒頭の4回転トウループを決めると、スピード感あふれるのびのびとした滑りを見せ、自己最高得点を記録。フリーでもラストのトリプルアクセルでわずかに着氷が乱れたが、それ以外はほぼノーミスの演技で、羽生に次ぐ歴代2位(16歳9ヶ月)での表彰台入りとなった。

受賞後の記者会見には、羽生と鍵山が揃って出席。過去、同じ16歳で四大陸選手権に出場し銀メダルを獲得した経験を持つ羽生も、「ジュニアで戦っていて、ジュニアのエレメンツで練習をしている中、こうしてシニアの舞台で戦えるというのはカッコいい」と、鍵山を高く評価。一方、鍵山は「羽生選手は(過去に今回の自分と)同じジャンプ構成でも100点近い点数を出していたので、そこを考えたらまだまだだなと思いました」と、謙虚な姿勢を崩さない。さらなる高みを目指すその言葉の源となっているのが、今シーズンの経験だろう。

何より海外メディアの注目を集めたのが、原則15~18歳を対象とした第3回冬季ユース五輪(1月9日~22日開催/ローザンヌ)での劇的な逆転劇だ。ショート終了時点では3位だった鍵山が、最終滑走という緊張感に包まれたフリー演技で、冒頭の4回転トウループに始まり終盤の3回転アクセルまで、迫真の滑りで他を圧倒。首位との6.96点差を覆した、そのダイナミックなスケーティングには、"氷上のプリンス"との声もあがっていたほどだった。

そんな大躍進の鍵山にとって、次なる戦いの舞台となるのが、JSPORTS 4で3月12日(木)より全種目が放送される「ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2020」。これまでにも、高橋大輔、羽生結弦、安藤美姫、浅田真央ら、後に世界チャンピオンとなるスケーターたちも優勝を飾ってきた登竜門的な大会だ。男子シングルには、鍵山のほか、彼のライバルともいうべき佐藤駿選手が代表に内定している。


「ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2020」女子シングル代表には川端和愛選手(写真左)、河辺愛菜選手(写真右)が内定写真:田村翔/アフロスポーツ

今季は互いに表彰台の座を競い、実力を切磋琢磨しあってきた鍵山と佐藤。全日本ジュニア選手権は鍵山に軍配が上がったが、その後、昨年12月に開催されたジュニアGPファイナルでは、ジュニア歴代最高得点(255.11点)を叩き出した佐藤が、鍵山を押さえて金メダルを獲得している。つい先日、佐藤は2年後の北京冬季五輪を見据えて来季からのシニア転向を表明したばかりだが、同じく北京冬季五輪を目標に掲げる鍵山も、(シニア転向が)間近なのは間違いないだろう。今シーズンの集大成にして、2人のジュニア最後の直接対決ではどちらが勝利を掴むのか?その動向が今から楽しみでならない。

文=HOMINIS編集部

放送情報

ISU 世界ジュニアスケート選手権
男子シングル
放送日時:2020年3月12日(木) 11:00~
女子シングル
放送日時:2020年3月13日(金) 11:00~
アイスダンス
放送日時:2020年3月16日(月) 12:00~
ペア
放送日時:2020年3月17日(火) 13:00~
エキシビション
放送日時:2020年3月18日(水) 13:00~

ISU四大陸フィギュアスケート選手権2020 記者会見
女子ショートプログラム
放送日時:2020年3月5日(木) 14:30~
女子フリースケーティング
放送日時:2020年3月6日(金) 15:00~
男子ショートプログラム
放送日時:2020年3月10日(火) 17:30~
男子フリースケーティング
放送日時:2020年3月11日(水) 16:00~

チャンネル:J SPORTS 4
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。