ドジャースの前田健太投手は今季、30試合に登板して16勝9敗、防御率3.20とメジャー1年目で大車輪の活躍を続けている。米メディアは、MVP級の成績を残している同僚がいなければ、前田が新人王の筆頭候補だったと伝えている。■筆頭候補は同僚シー…

ドジャースの前田健太投手は今季、30試合に登板して16勝9敗、防御率3.20とメジャー1年目で大車輪の活躍を続けている。米メディアは、MVP級の成績を残している同僚がいなければ、前田が新人王の筆頭候補だったと伝えている。

■筆頭候補は同僚シーガー、イチロー以来の新人王&MVPダブル受賞も

 ドジャースの前田健太投手は今季、30試合に登板して16勝9敗、防御率3.20とメジャー1年目で大車輪の活躍を続けている。米メディアは、MVP級の成績を残している同僚がいなければ、前田が新人王の筆頭候補だったと伝えている。

 米CBSスポーツ(電子)は「NLルーキー・オブ・ザ・イヤー、パワーランキング:コーリー・シーガーとそれ以外」とのタイトルで特集記事を掲載。「2016年のシーズン終了まで残り2週間を切った。個人賞レースに目を向ける時がやってきたようだ。ナ・リーグ新人王の状況を見てみよう」との書き出しで、新人王候補を予想している。

 タイトルにもあるように、ナ・リーグの新人王はシーガーの受賞が決定的と言われている。開幕前からナンバーワンの若手有望株と高い評価を受けていた遊撃手は、ここまで148試合に出場して打率.317、25本塁打、長打率.525、40二塁打と圧巻の成績をマーク。特集の筆頭に登場し、「シーガーが残りの期間欠場したとしても、満場一致で彼が本命だろう」と評価している。

 記事ではさらに「シーガーは1200イニング以上、遊撃として守備につき、オールスターに選出される一塁手のような打撃を見せている」と紹介。ドジャースは地区優勝までマジック4としており、「間違いなく、彼がナ・リーグ新人王だ、そしてMVP候補でもある」と絶賛している。メジャーの歴史でも、新人王とMVPを同じ年に受賞したのは1975年のフレッド・リン(レッドソックス)、そして2001年のイチロー(マリナーズ)の2人のみ。イチロー以来のダブル受賞となるか、注目が集まる。

■前田は「ドジャースの投手陣に相次いで悲惨な出来事が起きた」中で奮闘

 そして、2位で登場するのが前田だ。シーガーほどではないものの、新人離れした活躍を続けており、故障者続出のドジャースでただ1人、先発ローテーションを守り抜いてきた。

 16勝目を挙げた21日(同22日)のジャイアンツ戦の直前のデータを紹介しているこの記事では「今シーズン、ドジャースの投手陣に相次いで悲惨な出来事が起きた」としながら、しかし、28歳右腕のマエダは29試合に先発している。防御率は3.24、K/BBは3.67。先発登板した29試合中、22試合は3点以上を許していない」と紹介。前田の抜群の安定感を称えている。

 3位以降は、63試合出場ながら打率.342、12本塁打、35打点のトレア・ターナー外野手(ナショナルズ)、104試合出場で打率.303、16本塁打、61打点のアレドミス・ディアス(カージナルス)と続き、開幕から驚異的なペースで本塁打量産も負傷離脱して97試合出場で打率.272、27本塁打、72打点に終わったトレバー・ストーリー(ロッキーズ)が5位となっている。

 シーガーが頭抜け出していることは確かだが、前田も新人離れした成績を残し、ドジャースの首位快走に大きく貢献。日本人1年目トップとなるダルビッシュ(2012年)の16勝にも並んでおり、次回登板では記録更新にも期待がかかる。そして、最高のデビューイヤーを最後はワールドシリーズ制覇で締めくくりたいところだ。