写真:2019チェコOPの水谷隼/提供:ittfworld<ITTFワールドツアー・ハンガリーオープン 2020年2月18日~2月23日>水谷隼(木下グループ)のベスト8進出や、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)のベスト4入賞など、中国勢以外…

写真:2019チェコOPの水谷隼/提供:ittfworld

<ITTFワールドツアー・ハンガリーオープン 2020年2月18日~2月23日>

水谷隼(木下グループ)のベスト8進出や、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)のベスト4入賞など、中国勢以外の躍進も目立ったドイツオープン。そこから約2週間が経過した18日に、今度はハンガリーオープンが開幕する。

今大会には中国選手がエントリーしていないため、普段のワールドツアーで中国勢の壁に阻まれている選手にとっては、上位進出のまたとないチャンスだ。今回はそんなハンガリーオープンの、男女シングルスの見どころを紹介する。

男子シングルス見どころ

日本選手男子は11人がエントリーし、張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼が本戦から出場する。中でも注目は、水谷だ。

先日のドイツオープンでは、日本勢唯一のシングルスベスト8入りを果たした水谷。そのドイツオープンでの好成績を受けて、最新の世界ランキングでも順位を一つ上げて15位に位置付けている。ランキングが日本選手3番手の水谷にとって、自身の世界ランキングはチームランキングに反映され、それは五輪団体戦のシード位置に大きく関わってくる。

そのため、今シーズンのワールドツアーも昨年同様、一戦一戦が重要なものになってくる。シーズン初戦を好スタートした水谷。今大会も上位進出を目指す。




写真:2020ドイツOPの張本智和/提供:ittfworld

張本は、今大会第1シードに入っている。ドイツオープンでは荘智淵(チュアンチーユエン・チャイニーズタイペイ)に悔しい初戦負けを喫しているだけに、今大会では勝ち進みたいところだろう。最大のライバルとなる中国選手が不在のこのチャンスを生かすことはできるか。丹羽も、水谷と同じく最新の世界ランキングで順位を上げて、12位に位置している。好調を維持して、今大会も勝ち進めるか。




写真:男子W杯の丹羽孝希/提供:ittfworld

海外勢では、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)、ドミトリ・オフチャロフ、パトリック・フランツィスカ(ともにドイツ)、黃鎮廷(ウォンチュンティン・中国香港)ら、世界ランキング上位の選手が多数エントリーしている。中国勢不在のため、絶対的な優勝候補がいない男子シングルス。栄冠を手にするのは果たして。

女子シングルス見どころ




写真:2020ドイツOPの伊藤美誠/提供:ittfworld

日本選手は15人がエントリーし、伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)、佐藤瞳(ミキハウス)、加藤美優(日本ペイントホールディングス)が本戦から出場する。注目は、ドイツオープンでベスト8に輝いた伊藤だ。

2019年はスウェーデンオープン準優勝、ドイツオープン準優勝、オーストリアオープン優勝と、昨シーズン後半から目に見えて結果を残してきた伊藤。最新の世界ランキングは3位で、ランキング上位7選手は伊藤以外、全員中国選手であることも、伊藤の強さの証明となっている。今大会は第1シードを獲得しており、今シーズン初のワールドツアー優勝も十分に狙えるだろう。




写真:ポルトガルOPで優勝した石川佳純/提供:ittfworld

第2シードに位置している石川は、16日まで行われていたポルトガルオープン後すぐの参戦となる。疲労が心配されるが、そのポルトガルオープンでは準決勝で加藤美優、決勝で芝田沙季(ミキハウス)を倒して優勝しており、好調と言えるだろう。その勢いのまま、今大会も勝ち進めるか。

平野は本戦1回戦敗退、佐藤は予選敗退と、それぞれドイツオープンでは悔しい結果に終わっているため、今大会では是が非でも勝ちを狙いたいところだろう。本戦からの参加となる加藤はこのチャンスを生かして上位を狙えるか。




写真:加藤美優/提供:ittfworld

海外勢では、鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)、杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)、ベルナデッタ・スッチ(ルーマニア)、ペトリッサ・ゾルヤ(ドイツ)ら、ワールドツアーの常連選手が顔を揃えている。

しかし、女子のシードには5人も日本勢が入っており、予選から勝ち上がってくる選手も考えると、今大会はいつも以上に日本勢対決が多くなるかもしれない。そういった点にも要注目だ。

文:ラリーズ編集部