「東レ パン・パシフィック・オープン」(WTAプレミア/本戦9月19~25日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート)の本戦3日目センターコート第5試合で、シングルス1回戦、注目の一戦、ベリンダ・ベンチッチ(スイス…

 「東レ パン・パシフィック・オープン」(WTAプレミア/本戦9月19~25日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート)の本戦3日目センターコート第5試合で、シングルス1回戦、注目の一戦、ベリンダ・ベンチッチ(スイス)対カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が行われた。

 現在は28位だが、6年前に20歳で世界ナンバーワンに上り詰めたウォズニアッキと、今年はフェドカップでアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を倒すなど成長著しいベンチッチ(26位)との対戦。ベンチッチは昨年の東レPPOファイナリストでもある。

 第1セット、ウォズニアッキは何とか最初のゲームをキープすると、次のゲームをブレークして主導権を握る。両コーナーへ正確にコントロールされたストロークが冴え、左右に振られてもボールに食らいついて相手のミスを誘った。

 お互いサービスゲームをキープし、2-5で迎えたベンチッチのサービスをウォズニアッキがラブゲームでブレークして第1セットを制した。

 第2セット最初のゲームもウォズニアッキが好サービスを連発してラブゲームでキープ。一方的な展開となり、一時は5-2でリードを奪った。しかし、そこからベンチッチの猛反撃が始まる。5-3からブレークに成功すると、勢いに乗って一気に7-5と逆転した。

「彼女のリターンが素晴らしかった」とウォズニアッキもこのときの相手を褒めるしかなかった。だが、第3セットの立ち上がりに2ゲーム連取で悪い流れを断ち切ると、一度だけブレークを許したものの、6-1でベンチッチを振り切った。

「初戦は難しいものだけど、サービスがよかったし、エースも決められて、よいスタートを切れた。第2セットは取られたけど、そのあと持ち直すことができた」と笑顔のウォズニアッキ。今年は度重なるケガに苦しんだが、本来の姿を取り戻しつつある。ふたたび世界の頂点に返り咲く日はそう遠くはなさそうだ。

(テニスマガジン/編集部◎池田晋)

※トップ写真は鋭いショットを放つウォズニアッキ