今季もメジャーリーグで日本人先発投手の活躍が光っている。ヤンキースの田中将大投手は13勝4敗、リーグトップの防御率2.97。エースの働きを見せており、サイ・ヤング賞候補にも名前が挙がっている。■田中は防御率リーグトップ、岩隈は自己最多を更新…
今季もメジャーリーグで日本人先発投手の活躍が光っている。ヤンキースの田中将大投手は13勝4敗、リーグトップの防御率2.97。エースの働きを見せており、サイ・ヤング賞候補にも名前が挙がっている。
■田中は防御率リーグトップ、岩隈は自己最多を更新する16勝
今季もメジャーリーグで日本人先発投手の活躍が光っている。ヤンキースの田中将大投手は13勝4敗、リーグトップの防御率2.97。エースの働きを見せており、サイ・ヤング賞候補にも名前が挙がっている。岩隈久志投手は防御率3.87ながら、自己最多を更新する16勝(11敗)をマーク。プレーオフ進出を目指すマリナーズで、先発の軸として欠かすことの出来ない存在だ。
また、広島からドジャースに移籍した前田健太投手も、15勝9敗、防御率3.24の好成績。怪我人続出のドジャースで先発ローテを守り、優勝に近づくチームを支えており、球団の1年目最多勝利記録を更新した。
3投手の成績は、歴代の日本人投手と比較してどの位置にいるのか。防御率、勝利数、新人の3項目で比較してみた。
【防御率】
1、野茂英雄 2.54(1995年、ドジャース)
2、岩隈久志 2.66(2013年、マリナーズ)
3、ダルビッシュ有 2.83(2013年、レンジャーズ)
4、松坂大輔 2.90(2008年、レッドソックス)
5、田中将大 2.97(2016年、ヤンキース)※
6、黒田博樹 3.07(2011年、ドジャース)
【勝利数】
1、松坂大輔 18勝3敗(2008年、レッドソックス)
2、野茂英雄 16勝11敗(1996年、ドジャース)
16勝6敗(2002年、ドジャース)
16勝13敗(2003年、ドジャース)
黒田博樹 16勝11敗(2012年、ヤンキース)
ダルビッシュ有 16勝9敗(2012年、レンジャーズ)
岩隈久志 16勝11敗(2016年、マリナーズ)※
8、前田健太 15勝9敗(2016年、ドジャース)※
■前田は日本人投手の新人最多勝利記録更新の可能性も
【新人】(規定投球回以上)
▽勝利数
1、ダルビッシュ有 16勝9敗(2012年、レンジャーズ)
2、松坂大輔 15勝12敗(2007年、レッドソックス)
前田健太 15勝9敗(2016年、ドジャース)※
4、野茂英雄 13勝6敗(1995年、ドジャース)
5、黒田博樹 9勝10敗(2008年、ドジャース)
6、吉井理人 6勝8敗(1998年、メッツ)
▽防御率
1、野茂英雄 2.54(1995年、ドジャース)
2、前田健太 3.24(2016年、ドジャース)※
3、黒田博樹 3.73(2008年、ドジャース)
4、ダルビッシュ有 3.90(2012年、レンジャーズ)
5、吉井理人 3.93(1998年、メッツ)
6、松坂大輔 4.40(2007年、レッドソックス)
▽投球回数
1、松坂大輔 204回2/3(2007年、レッドソックス)
2、野茂英雄 191回1/3(1995年、ドジャース)
ダルビッシュ有 191回1/3(2012年、レンジャーズ)
4、黒田博樹 183回1/3(2008年、ドジャース)
5、吉井理人 171回2/3(1998年、メッツ)
6、前田健太 164回(2016年、ドジャース)※
田中は歴代の日本人投手の中では現時点で5番目となっているものの、さらに成績を向上させる可能性は十分にある。今季のア・リーグは打高投低で防御率2点台は田中だけとなっており、最優秀防御率のタイトルを獲得すれば、日本人では初の快挙だ。また、岩隈も松坂の18勝に手が届く位置にいる。前田はあと2勝で2012年のダルビッシュを超える日本人新人最多勝利を更新できる。
大詰めを迎えているメジャーリーグ。熾烈なプレーオフ進出争いの中で、救援陣も含めた日本人投手陣が輝きを放つことに期待したいところだ。