18日、ソフトバンクのバンデンハークが、5月31日以来となる1軍登板を果たし、6回2失点で5月24日以来の7勝目を挙げた。初回から1死二塁のピンチを背負うも、T-岡田を内野ゴロに仕留めて無失点の立ち上がり。■6回2失点で5月24日以来の白星…

18日、ソフトバンクのバンデンハークが、5月31日以来となる1軍登板を果たし、6回2失点で5月24日以来の7勝目を挙げた。初回から1死二塁のピンチを背負うも、T-岡田を内野ゴロに仕留めて無失点の立ち上がり。

■6回2失点で5月24日以来の白星、佐藤投手コーチも「上出来だよ」

 18日、ソフトバンクのバンデンハークが、5月31日以来となる1軍登板を果たし、6回2失点で5月24日以来の7勝目を挙げた。初回から1死二塁のピンチを背負うも、T-岡田を内野ゴロに仕留めて無失点の立ち上がり。3点リードの3回、5点リードに変わった6回に1点ずつを失ったが、6回を91球にまとめ、7個の三振を奪った。

「今日、自分が投げて試合に勝てたことがうれしい。ここまでもってくるのに長い旅をしていたような気分だが、みんなと野球ができて幸せな気分だし、内容にも満足しているよ。復帰最初の試合で、シーズンも切羽詰まった時期の試合。自分の感情をコントロールしなきゃいけないと思って投げたし、試合の中での微調整もできた」

 先頭からの連続安打をきっかけに失点した6回については「少し疲れはあった」と素直に振り返ったが、佐藤義則投手コーチは「上出来だよ」と助っ人右腕の復活に目を細めた。

■リーグVへの切り札に、昨年の優勝に「こんなにすばらしい経験はないと思った」

 2軍で調整する間も「(離脱して)チームに悪いことをしたと考えるよりも、これから何ができるのかと、常にポジティブに考えてきた」とバンデンハーク。「そういうポジティブ思考を支えてくれる環境がホークスにはある」と、改めてファームのスタッフに感謝の意を示した。

 シーズンは残りわずかだが、その先にはポストシーズンも待ち受けている。バンデンハークは「常にベストを尽くすだけ。まずは今年の優勝に向けて頑張るよ」と決意を語った。

「去年、ホークスで優勝を味わって、こんなにすばらしい経験はないと思った。今年、もう一度それを味わいたいんだ」

 工藤公康監督は「明日、明後日の状態を見てから」という条件つきで「次は100球ちょっとはいけるだろう」と期待を寄せる。3か月半の“長い旅”から帰ってきた男が、リーグ優勝の切り札となるかもしれない。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura