中国・武漢を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が大流行していることを受け、電動車シリーズのフォーミュラE(FE)が2日に第5戦として予定されていた中国・三亜大会(3月21日決勝)を延期すると発表した。 開催延期になったFE三亜大会(フォー…

 中国・武漢を中心に新型コロナウイルスによる肺炎が大流行していることを受け、電動車シリーズのフォーミュラE(FE)が2日に第5戦として予定されていた中国・三亜大会(3月21日決勝)を延期すると発表した。

 

開催延期になったFE三亜大会(フォーミュラE提供)

 

4月に上海で開催されるF1中国GPはどうなる?

 

 三亜は中国南部の海南省にあり、武漢とは陸路で約1800キロも離れているが、FEは「健康への懸念が高まり、世界保健機関がコロナウイルスを世界的な緊急事態だと宣言した。スタッフや出場者、観客の健康と安全を確保するために必要な措置を講じる」との声明を出した。現時点では開催延期というスタンスながら、ウイルスの感染拡大が収束しなければ、大会中止の可能性もあるという。

 心配されるのは4月17~19日に上海で開催されるF1第4戦中国GPだ。中国の国家体育総局は4月までの全てのスポーツイベントを無期限延期にするよう通達しており、グランプリの開催危機に直面している。特に上海と武漢は高速鉄道でつながっており、このまま開催した場合は感染拡大につながる恐れもある。

 開催延期を検討したいところだが、そうもいかない。今季は史上最多の年間22戦で行われるため、例年になく過密な日程が組まれていることがネックになっているという。

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「F1対フォーミュラE」の覇権争いが勃発!「フォーミュラE」が世界選手権としての開催が決定(https://cocokara-next.com/athlete_celeb/f1-vs-formula-e/)

日程が調整できない場合は中止の可能性も?!

 

F1中国GPも開催危機((c)RedBull Content Pool)

 

 今のところ第16戦シンガポールGP(9月20日決勝)の前週か第18戦日本GP(10月11日決勝)の翌週に無理やり押し込むしかないが、車両や機材は貨物便で空輸されるため、感染拡大の影響で通関や検疫に時間がかかるのは必至。当初のスケジュール通りに中国GPを開催できなければ、そのまま中止に追い込まれる公算は大きい。

 2015年にはドイツGPがシリーズカレンダーに組み込まれていたが、サーキットの財政難による契約問題でシーズン開幕直前に同GPの中止が発表されたことはある。1995年には阪神大震災の影響で4月に岡山・TIサーキット英田(現・岡山国際サーキット)で予定されていたパシフィックGPが秋に順延され、日本GPとの2週連続開催となった例もある。

 夏には東京五輪があり、中国からは選手団だけでなく、多くの観戦客が日本を訪れる見通し。日本国内での流行が拡大してもおかしくない。もはや対岸の火事ではない。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)

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