クロアチア・ザダルの室内ハードコートで行われているデビスカップ・ワールドグループ準決勝「クロアチア対フランス」。 2日目のダブルスで、マリン・チリッチとイバン・ドディグのクロアチア・ペアが、ダブルス世界ランキング1位のニコラ・マウ/ピエ…

 クロアチア・ザダルの室内ハードコートで行われているデビスカップ・ワールドグループ準決勝「クロアチア対フランス」。

 2日目のダブルスで、マリン・チリッチとイバン・ドディグのクロアチア・ペアが、ダブルス世界ランキング1位のニコラ・マウ/ピエール ユーグ・エルベール(フランス)を7-6(6) 5-7 7-6(6) 6-3で下し、クロアチアが2勝1敗とリードした。  金曜日のシングルスで勝利を収めたチリッチは、土曜日のダブルスに出場が予定されていたマリン・ドラガニャに替わって起用され、結果的に、これがひらめきある選択となった。

 第1セットをタイブレークで落としたフランスは、第2セットを取り返したが、第3セットでやはりタイブレークの末に競り負けたあと、相手のほうに向き始めた流れを変えることができなかった。フランス・ペアのうち、より経験の浅いエルベールがボレーをネットにかけ、クロアチアに予想外の勝利を手渡した。  「イバンと監督とともに、しっかり戦略を準備したんだ」と試合後、チリッチは言った。  フランス代表監督のヤニック・ノアは、試合後、「ドディグがこのレベルでプレーすると予想していなかった。勝負を分けたのはわずかなことだった。クロアチア・ペアのほうがよりアグレッシブだったが、この手の試合では、勝ちにいく者が勝つ。より強い相手に負けたということだ。がっかりはしているが、選手たちは全力を尽くした」と言った。  「チリッチがいいプレーをしているので、クロアチアは今のポジションにいる。ここ2日、彼らは我々をしのぎ、我々はまだ(勝利への)鍵を見つけられないでいる」とノア。また、現在の心境について、「まだ2試合が残っている。打ちひしがれてはいられない。最後の最後まで希望を持ち、勝つことは可能だと思わなければならない」とノアは話した。  フランスの望みをつなぐため、リシャール・ガスケは、初日と相手を入れ替えて行う日曜日の最初のシングルスで、チリッチを破らなければならない。ガスケは、チリッチに対するここまでの対戦成績で、2勝1敗とわずかにリードしている。  「次を戦う準備ができていなければならない」とノアは言った。「ガスケなら、チリッチを心地よいゾーンから追い出す方法を見つけられるはずだ。しかし、そうするには、非常に高いレベルでプレーする必要がある」。

 一方のチリッチは、「彼とのプレーは常に難しい」と言った。「でも過去の負けた2試合でも、多くのブレークチャンスを握ったことを覚えている」。  ガスケが勝った場合は、最終試合を、クロアチアが19歳のボルナ・チョリッチ、フランスが22歳のルカ・プイユが戦う。ふたりの対戦は過去に一度だけあり、3月のインディアンウェルズでチョリッチが勝っている。  勝者は決勝で、「イギリス対アルゼンチン」の勝者と戦うことになる。(C)AP