「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハードコート)大会13日目。女子シングルス決勝で、第14シードのソフィア・ケニン(アメリカ)が世界32位のガル…

「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハードコート)大会13日目。女子シングルス決勝で、第14シードのソフィア・ケニン(アメリカ)が世界32位のガルビネ・ムグルッサ(スペイン)を破り、自身初となるグランドスラム優勝を果たした。そのケニンがWOWOWのスタジオに登場し、インタビューに答えた。

優勝したことについてケニンは「とっても嬉しい。夢が叶ったわ。ここ2週間、本当に素晴らしい旅だった。ここまでたどり着けたことは、本当に誇りよ」と喜びを語った。

優勝できると思っていましたか、という問いには「一試合一試合集中して、先のことは考えないようにして戦っていたわ。けれど、決勝が迫ってきたらいけるかな、と思うようになったの。メンタルやタフネスがキーだと思っていた。メンタルが大きな部分を占めるからね」と答えた。

ムグルッサとの決勝は、お互いに好プレーを繰り出す素晴らしい試合となったが、そのことについてケニンは「彼女も素晴らしいショットを打ち返してきて、レベルを上げなきゃと思ってずっと考えながら戦っていた。タフなポイントが何度もあったけど、なんとか勢いを維持して勝ちきることができた」と振り返った。

伊達公子さんから、第3セットの第5ゲーム、0-40と3本のブレークポイントを握られたところからしのぎきったところがキーとなったのでは、と言われると「あのゲームで流れが変わりましたね。出だしが良くなかったけれど、タフなショットで反撃できた。負けちゃいけない、負けないんだと信じ続けて戦っていたわ」「あのときは0-40で負けていたので、とにかく反撃しなきゃ、勝てると信じなきゃという気持ちだった。ここでなんとかポイントを取らないとという強い気持ちだった」と振り返った。

また、得意のドロップショットが少なかったのでは、という問いには「彼女が良いテニスをしていたので、ドロップショットは出しづらかったですね。1ポイント1ポイントを確実に重ねていくことに集中していたの」と、確実なポイントのためにドロップショットを控えていたことを語った。

スタジオでは、ケニンが6歳の時、元世界1位のキム・クライシュテルス(ベルギー)に会場を案内してもらっていた映像が流れたが、これを見てケニンは「この映像は私も大好きなの。ここから全てが始まったわ。キムが私を案内してくれて、素晴らしい時間を過ごすことができた。彼女のおかげでとても楽しかったし、私にあなたはチャンピオンになれるわよ、と言ってくれたんです」と、当時を振り返った。

ケニンは3日発表の世界ランキングで自己最高位となる7位になることが確定した。伊達さんから1月のうちにそこまで行くと思っていましたか、と問われると「ぜひそうありたいとは思っていたわ。ここまで本当に努力を重ねてきたので、成果が出たことがとても嬉しい。7位というのは最高ですね。この結果を誇らしく思いますし、ワクワクするわ」と喜びを語った。

また、東京オリンピックについては「ぜひプレーしたいですね。オリンピックは全く違う大会だと思いますが、これも1つのゴールだといえます。そこでプレーできたら、本当に誇らしいと思いますし、ぜひプレーしたいわ」と出場への意欲を語った。

最後に日本のファンに向けて「みなさん、今、とっても嬉しいです。応援ありがとうございました。ぜひ東京でお会いしましょう」とメッセージを伝えた。

新しいヒロインとなったケニン。オリンピックはもちろん、今後の大会でどのような活躍を見せてくれるのか、楽しみだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」でのケニン

(Photo by James D. Morgan/Getty Images)