「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハードコート)大会12日目。男子シングルス準決勝で、第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が第7シード…

「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハードコート)大会12日目。男子シングルス準決勝で、第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が第7シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を3-6、6-4、7-6(3)、7-6(4)で破り、自身初となる同大会決勝進出を果たした。そのティームが試合後のオンコートインタビューに答えた。

勝利についてティームは「本当に信じられない展開だった。タイブレークは本当にタフで、それを勝てたのは本当に驚きだよ。決勝に出られるなんて、本当に夢のようだ」と語った。

ティームは準々決勝で第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)を破っての勝ち上がりだったが「ラファとの試合もタフだった。本当に大変で、張り詰めていて、長い試合だった。だから、ベッドに入ったのが朝の5時とかで、それがほんの数日前のこと」と、疲労が大変だったと語った。

続けて「それで今日この試合だから。第1セットは思い通りの展開が作れなかった。もう準決勝だから簡単なわけはない。タフなスタートだった」とズベレフに先行された試合を振り返った。

第2セットはティームが取ったが「グランドスラムの準決勝だから、どちらの選手も全力を出し切っている。どの試合にも分岐点となる瞬間がある。2、3回ブレークポイントがあったと思うけど、そんなときにすごいショットが飛んできて、追い詰められたよ」と笑顔で語った。

タイブレークで見せた粘り強さについては「タイブレークは五分五分で、どう転ぶか分からないもの。ラファに対してもそうだったけど。2-0、3-0とリードすれば自信が持てる。そこが良かったかな」と話す。

ティームはこの試合中、時折お腹に手を当てて苦しそうな表情を見せていたが、そのことについては「ちょっとエネルギーを出し過ぎて、お腹の調子が万全ではなかったかなという感じだった。でもタフな試合ではありがちなことだから大丈夫」と、心配に及ばないと語った。

相手のズベレフはこの試合、ファーストサーブの成功率が81%と非常に高かったが、それについては「リターンゲームは得意じゃないんだ。ファーストサーブを2本連続で入れてきたりして。それをミスしないっていうのが彼のすごさだね。テニスにはタイブレークというルールがあるから、それで生き延びたようなものだね」と笑いを誘った。

「彼は偉大な選手。初めて準決勝に進出して大きなチャンスをつかんでいたが、それは僕も同じ。経験、もしくは何かで僕がわずかに上回っていたということだろう。彼はまだ22歳。グランドスラムを取るのはそう遠い未来ではないと思う」

勝利したティームは決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。

「ジョコビッチは"全豪オープン"のキングと呼ばれるほど立派な成績を誇っているから、冷静にできるかどうかわからない。でも全力は尽くす。勝つためにやれることは全部やる。敗者としてコートを離れるかどうかは分からないが、決勝を楽しみにしているよ」

男子シングルスで新しいグランドスラム王者が誕生したのは、2014年9月の「全米オープン」を制したマリン・チリッチ(クロアチア)が最後。久しぶりに新王者が誕生するか、それともジョコビッチが自身の持つ同大会史上最多記録を更新する8度目の優勝を飾るか。注目の決勝は日本時間2日、17時30分より開始予定。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」でのティーム

(Photo by Quinn Rooney/Getty Images)