「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハードコート)大会11日目。男子シングルス準決勝で、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第3シードの…

「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハードコート)大会11日目。男子シングルス準決勝で、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)と対戦。ジョコビッチが7-6(1)、6-4、6-3のストレートで勝利し、決勝進出を果たした。そのジョコビッチが試合後のオンコートインタビューで、フェデラーを称えた。

試合の序盤、思うようなプレーが出来ていなかったというジョコビッチ。「彼は出だしが良かった。お互いにナーバスになっていたし」「彼の怪我が気になって、本来の集中力がなかったかもしれない。自分のショットが思った通りに飛ばないこともあったし、彼がリードしていた時間帯もあった。そんな中で第1セットで立て直し、取れたのが良かった。その後はリラックスしてプレーすることができたよ」と語った。

フェデラーは準々決勝でメディカルタイムアウトを取っており「太ももが硬くなり本当に苦しい状況だった」と語っていた。そのことについて「彼のことは本当にリスペクトしている。彼は万全ではなかった。痛みを抱えて、ベストではないのにプレーをしていた。全力を尽くした彼を本当に尊敬するよ」と、怪我をしながらも全力で戦ったフェデラーを称えた。

彼のおかげであなたも上達したのでは、という質問には「ええ、彼の方が私より20%くらい良い選手だと思う」と話した。

「彼は私の大きなライバルのうちの1人。グランドスラムで何度もラファエル・ナダル(スペイン)とロジャーと戦って、それが私の意識やゲーム運びを変え、成長できた。2008年にここで初めてグランドスラムで優勝したけど、その後2、3年は苦しい時代だった。ビッグマッチになっても、この2人にはなかなか勝てなくて。それで、試合運びをもっと完璧なものにしたいと思って、いろんなことを考え、信じ、努力してきたんだ」と振り返った。

勝利したジョコビッチは、ドミニク・ティーム(オーストリア)とアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)の勝者と決勝で対戦する。32歳のジョコビッチに対し、ティームが26歳、ズベレフが22歳と若い相手となる。

「ティームもズベレフも若手の中では非常に優秀な選手。大きなゴール、高い目標を持っているだろう。そしてトップに立とうとしている」とジョコビッチは高く評価。

そして自身については「若い頃の私は今ほど冷静さを持っていなかった。すぐに結果を求め、すぐに小さいことでいらついていた。でも、そういうことの繰り返しで人は学び、完璧なテニスプレイヤーになりたいと思って努力を重ねてきて、今の私があるんだ」と振り返った。

フェデラーとの50回目になる戦いを制し、2年連続8度目の優勝へ向けて決勝進出を果たしたジョコビッチ。若手に対し、自身も語った「冷静さ」を持ってどのようなプレーを見せてくれるのか、期待がかかる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」でのジョコビッチ

(Photo by Hannah Peters/Getty Images)