文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

肉薄されるも逆転を許さない王者の底力

アルバルク東京vs富山グラウジーズの第2戦。昨日の試合で負傷したレオ・ライオンズを欠く富山に対し、リーグ最強のディフェンス力を披露したA東京が終盤に突き放し、77-64で勝利を収めた。

A東京はアイザック・バッツへのダブルチームでインサイドに起点を作らせず、パスの受け手へのディナイを徹底し、富山オフェンスの停滞を誘った。その結果、富山は理想とするオフェンスを遂行できず、ショットクロックわずかな場面で打たされるシュートが続く。

オフェンスでは連動した流麗なパス回しから富山ディフェンスを翻弄するも、なかなかアウトサイドシュートが決まらない。それでも、ケビン・ジョーンズが序盤から高確率でシュートを沈め、トランジションが機能し速攻から9得点を挙げるなど、攻守で上回ったA東京が36-23とリードして前半を終えた。

だが、後半に入ると前田悟に3ポイントシュートを許したところから試合の潮目が変わった。初戦では2得点に封じ、今日も前半までに一本も3ポイントシュートを許していなかったが、この第3クォーターに放った3本すべての3ポイントシュートを成功させられ、反撃を受けた。

A東京の指揮官ルカ・パヴィチェヴィッチは試合後、「シューターに対するディフェンスの良い例」と、劣勢となった時間帯をこのように振り返った。

「彼のシュートが決まる形は富山の勝ちパターンになっているのは分かっていた。オフェンスの終わり方が悪く、その後のトランジションディフェンスも悪かった。気持ちよく、リズム良く打たせてしまったら、後のシュートを打ってくるので、オープンじゃなくても決められてしまう」

前田の活躍に触発され周りの選手も波に乗った富山は、葛原大智のドライブにより、2点差と肉薄した。それでも、A東京は大崩れせず、ザック・バランスキーのブザービーターとなる3ポイントシュートで第3クォーターを締め、7点リードで最終クォーターを迎えた。

相手指揮官も脱帽した終盤の集中力

どうにかリードを保ったA東京だが、その後も富山の粘りに遭い、拮抗した展開が続き、4点差でオフィシャルタイムアウトを迎えた。

それでも、富山の指揮官ドナルド・ベックが「特に4クォーターの最後の3分は強いプレーをしていた」と称賛したように、A東京は終盤の勝負どころで最大の集中力を見せた。

残り3分を切った場面、安藤誓哉がファウルをもらいながら3ポイントシュートをねじ込み、ボーナススローも沈め4点プレーを成功させる。その後、再び4点差に迫られるも、ジョーンズが値千金の3ポイントシュートを沈め、直後には前田のパスをカットした安藤がそのままワンマン速攻を決めて、3ポゼッション差とした。

富山はタイムアウトを取り、最後の反撃を見せようとするも、タイムアウト明けにミラン・マチュワンにボールを奪われ、速攻を決められて勝負アリとなった。

勝利したA東京のルカコーチは「順位は我々のほうが上ですが、富山は手ごわい相手で簡単に勝てるチームではない。その中で連勝できたことは良かった」と、苦戦しながらの連勝を喜んだ。

初戦は宇都直輝に22得点を許すなど、個で打開される場面が目立った。それでもルカコーチが「ディフェンスの最後に1対1で点数を数多く取られたところを修正した」と、言うように、宇都を2得点に封じるなど、ドライブでの失点を最小限に留めたことが勝因となった。

昨日の勝利で東地区首位に躍り出たA東京。連勝で首位をキープしたものの、次節は東地区2位の宇都宮ブレックスとの直接対決が控えている。チャンピオンシップを見据えた上でも、大事な一戦となることは間違いない。

1月26日のB1 8試合の結果
新潟66-53秋田
三遠65-91千葉
滋賀92-71島根
琉球71-69横浜
北海道70-107SR渋谷
宇都宮85-73大阪
A東京77-64富山
名古屋D78-74三河