1月20日に始まった「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハード コート)。ビッグ3はグランドスラム優勝を独占し続けようと躍起になり、セレナ・ウイリ…

1月20日に始まった「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハード コート)。ビッグ3はグランドスラム優勝を独占し続けようと躍起になり、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)はメジャー大会24勝という大記録を狙っている。一方で「全仏オープン」覇者のアシュリー・バーティ(オーストラリア)は地元でのトロフィーが喉から手が出るほど欲しいだろう。

年明けから勢いをつけ、「全豪オープン」で勢力争いに加わりたいと目論む選手もいる。2020年シーズンは、誰がランキングを引っ掻き回してくれるのだろうか?「全仏オープン」公式サイトが、「全豪オープン」で注目すべき選手をピックアップしている。

戦い続けるアニシモワ

アマンダ・アニシモワ(アメリカ)にとって、2019年は忘れられない年となるだろう。彼女は、コートに足を踏み出すたびに新しい歴史を刻みつけた。昨年の「全豪オープン」では、第11シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)に勝って4回戦に進出。「全仏オープン」では、前回優勝のシモナ・ハレプ(ルーマニア)を破りベスト4入りした。

アニシモワは、冷静で粘り強く攻撃的なプレーが特徴の恐いもの知らずの選手だ。2019年の素晴らしい成績を足場として、2020年はさらに大きな躍進が期待できる。今年の「全豪オープン」では、1回戦でザリナ・ディアス(カザフスタン)と対戦予定。

得るものしかないガウフ

単純に言うと、ココ・ガウフ(アメリカ)はバズった。「ウィンブルドン」、そして「全米オープン」で彼女が英雄となった瞬間は、2019年はもちろんのこと、ここ10年の最高の瞬間の一つだったと言える。

現在は期待と注目を一身に集めてプレーするという困難な課題に直面しているが、2018年の「全仏オープン」ジュニアチャンピオンであるガウフは、今のところ全てを上手く受け止めているように見える。願わくば、昨年10月に獲った初のWTAタイトル「リンツ・オープン」を足がかりに勝利を積み重ねていって欲しい。

ガウフは、「全豪オープン」初日に初戦を終え、昨年の「ウィンブルドン」初戦と同じ対戦となったビーナス・ウィリアムズに、またしてもストレート勝利。2回戦に進み、ソラナ・シルステア(ルーマニア)との対戦を控えている。「全豪オープン」で何が起ころうとも、ガウフがコートにいれば観客は入る。

素早く復調したアンダーソン

「ウィンブルドン」元ファイナリストのケビン・アンダーソン(南アフリカ)は、昨年9月に膝の手術をした。世界ランキングのトップ10に戻るには数ヶ月かかるだろうと多くの人が思っただろう。

だが、アンダーソンは違う。「ATPカップ」では、最高レベルのプレーを見せた。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)には6-7(5)、6-7(6)で惜敗、クリスチャン・ガリン(チリ)とブノワ・ペール(フランス)には勝利。アンダーソンを退けたジョコビッチにも、その力は“桁外れ”だと称賛された。

「コートの上にいられるということは素晴らしい気分だよ。(怪我による)あのような長い休暇の後、勝利を勝ち取るのはとても嬉しいことなんだ」と、アンダーソンは語った。「ノバク相手にもいい試合ができたしね。ハイレベルな試合からは、多くのポジティブな感情を得ることができたよ」

2020年、アンダーソンの能力が“ポジティブな感情”と組み合わされば、対戦相手にとっては大いなる脅威となるだろう。アンダーソンは「全豪オープン」1回戦でイリヤ・イバシカ(ベラルーシ)と対決する。

爆発必至のコリンズ

スコアは、すべてを物語っている。「ブリスベン国際」で、ダニエル・コリンズ(アメリカ)は第4シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を6-1、6-1で下した。その後、ユリア・プティンセバ(カザフスタン)に対し34本のウィナーを決め、6-1、6-0のスコアで大勝した。

コリンズが波に乗っている、というのはかなり控えめな表現である。彼女は去年「全豪オープン」準決勝まで到達している。今年の1回戦では、ビタリア・ディアトチェンコ(ロシア)と戦う。

笑顔で頭角を現すホルカシュ

ホベルト・ホルカシュ(ポーランド)は、楽しみながらステップアップしている。「ATPカップ」では、3人のトップ30選手を相手に3つの勝利を重ねた。

ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)とボルナ・チョリッチ(クロアチア)に対する勝利は注目の的となったが、それ以上に世界ランキング5位のドミニク・ティーム(オーストリア)を相手にした3-6、6-4、7-6(5)の逆転勝利は堂々としたものだった。

ホルカシュは現在22歳。満面の笑顔でコートに立ち、相手のショットをスライディングやダイビングで追いかけ、見る者を虜にする多彩なプレーを見せる。前回の「全豪オープン」は初戦敗退だったが、世界ランキング31位となった今はもはや別人。今年の「全豪オープン」にはシードで参戦し、初戦はデニス・ノバク(オーストリア)と対戦予定。

(テニスデイリー編集部)

※写真は左からホルカシュ、ガウフ、アニシモワ、コリンズ、アンダーソン

(@Getty Images)