今季メジャー5年目を迎えたマリナーズの岩隈久志投手が14日(日本時間15日)の敵地エンゼルス戦で7回途中を5安打1失点と好投を見せ、自己最多の16勝目(11敗)を挙げた。チームを8連勝へと導いた力投に称賛の声が寄せられている。地元メディアが…
今季メジャー5年目を迎えたマリナーズの岩隈久志投手が14日(日本時間15日)の敵地エンゼルス戦で7回途中を5安打1失点と好投を見せ、自己最多の16勝目(11敗)を挙げた。チームを8連勝へと導いた力投に称賛の声が寄せられている。地元メディアが伝えている。
■7回途中1失点、16勝目の岩隈に米紙「際立った投球」
今季メジャー5年目を迎えたマリナーズの岩隈久志投手が14日(日本時間15日)の敵地エンゼルス戦で7回途中を5安打1失点と好投を見せ、自己最多の16勝目(11敗)を挙げた。チームを8連勝へと導いた力投に称賛の声が寄せられている。地元メディアが伝えている。
岩隈は3回1死一、三塁から自らの暴投で失点したものの、この1失点のみで抑える力投を披露。4回まで援護がなかったが、5回にシーガー、6回にクルーズのソロ弾でリードを受けると、7回途中まで5安打3四球2奪三振、1失点で切り抜けた。2-1で競り勝ったマリナーズはこれで8連勝。プレーオフ進出へまた一つ白星を積み上げた。
地元紙「シアトル・タイムズ」は粘り強い投球を見せた35歳右腕について「リズムに乗りきれないながらも、今回も際立った投球を継続した」とレポート。スコット・サーバイス監督も「彼はゲームを整えることに長けている。(3回は)焦ってしまう展開だったが、踏みとどまってくれた」と要所を締めた内容を高く評価したという。
また、地元紙「タコマ・ニューストリビューン」電子版も「過去4試合で2敗を喫した後、2試合で際立った投球を披露」とこの日の投球を高評価。岩隈は記事の中で通訳を通じて「自分では何か劇的なアジャストメントをしたつもりではありません。自分の投球に注力して、打者を打ち取れると信じるだけです。可能な限り緻密に」と振り返り、「しかしそれ以上に、今自分たちには勢いがあると思っています。8連勝ですし。チームはいい感触を持っています。自信にも満ちている。この勢いを継続させる、ということが今日、頭の中にありました」と語っている。
■シーガー「彼はずっと驚異的」、日本人投手の16勝以上は5人目
一方、マリナーズの球団公式サイトは岩隈が自身最多の16勝目をマークしたことを特集。記事の中で指揮官は「年間を通じて、岩隈は最も安定感のある選手だ。毎回マウンドに上がり、チームに勝利のチャンスを与えてくれる。彼の取り組み方に関してもよく考えるね。自身の方法でリードしてくれている。彼は決して声を高らかにあげるリーダーというわけではないが、周りの選手は彼に敬意を払っている」と大きな信頼を寄せ、シーガーも「彼はずっと驚異的だ。チームのために良い投球をしてくれるし、今シーズン通じてとても安定している。今夜も素晴らしかった。何度か危ない場面もあったけど、彼がきっちり対応してくれた」と称賛している。
また、日本人投手の16勝は過去、野茂英雄(3度)、黒田博樹(現広島)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)が達成し、2008年に松坂大輔(現ソフトバンク)が最多の18勝を挙げていることも紹介。16勝以上は岩隈で5人目で、今季は残り3試合の先発機会があることもレポートしている。
この日は6回1/3、92球を投げ、5安打3四球1失点で防御率3.87。2014年の15勝を上回り自己最多勝利を更新した右腕。今後も勝利数を伸ばし、プレーオフ進出を争うチームを牽引したいところだ。