阪神・藤浪晋太郎投手が14日の広島戦(甲子園)で自己最速となる160キロをマーク。プロ野球史上6人目の大台突破となったが、6回2/3を4安打3失点で勝ち負けつかず。チームは1点リードの8回に2点を失い、4-6と逆転負けとなった。■“球速”よ…

阪神・藤浪晋太郎投手が14日の広島戦(甲子園)で自己最速となる160キロをマーク。プロ野球史上6人目の大台突破となったが、6回2/3を4安打3失点で勝ち負けつかず。チームは1点リードの8回に2点を失い、4-6と逆転負けとなった。

■“球速”より“球質”

 阪神・藤浪晋太郎投手が14日の広島戦(甲子園)で自己最速となる160キロをマーク。プロ野球史上6人目の大台突破となったが、6回2/3を4安打3失点で勝ち負けつかず。チームは1点リードの8回に2点を失い、4-6と逆転負けとなった。

 160キロの大台到達も悔しさが残るマウンドとなった。甲子園が沸いたのは初回。1死満塁で対峙したのは同級生の鈴木。ギアを1段階上げると初球に159キロをマークし、ここまでの自己最速158キロを1キロ更新。さらに2ストライクからの3球目。外角低めに外れたボール球が160キロを記録した。

 問題はその後だった。鈴木の三ゴロの間に1点を失い、先制を許すと、続く野間には左前タイムリーを浴びいきなりの2失点。立ち上がりに3四球2安打と乱れた右腕は「そこにつきます。色々、フォームを試しながらやったつもりですが裏目に出た部分もあった」と悔やんだ。

■課題と収穫を得たマウンド

 プロ4年目で叩き出した160キロだったが本人は「引っかけ球だったので……。球速より球質なんで」と興味を示さなかった。

 この日はリリースを打者よりに意識するなど試行錯誤しながらセ・リーグ覇者に挑んだ。「押し込めた感覚もあった。球の質、押し込むことに課題を置いて試した。良い面もあったが、コントロールに関しては良くなかった。反省点です」。

 白星をつかみとることは出来なかったが課題と収穫を得たマウンドだった。

 それでも、リベンジを果たすことは出来なかった。「もちろん勝負にこだわる」と意気込んだ1戦だったが、これで今季の広島戦は6試合で0勝4敗と未勝利のまま。わずかに残っていたクライマックスシリーズ進出の可能性も最短で16日にも完全消滅する。背番号19に残された登板機会は多くて残り2試合。このまま終わるわけにはいかない。