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「気楽に自分のプレーをすれば上手くやれる」

マイケル・ポーターJr.は、2018年のNBAドラフトで1巡目14位指名を受けてナゲッツに加わった。それでもマクドナルド・オールアメリカンでは大会MVPを獲得するなど評価は高く、全体1位指名でもおかしくないと言われた才能の持ち主だ。彼の指名順位が低く、1年目の昨シーズンを全休したのは腰のケガがあって手術を行ったから。ようやくNBAデビューを飾った今シーズンも、ナゲッツは彼に無理をさせず、ベンチから出場機会を与え、徐々にプレータイムを増やしている。

序盤戦は10分前後のプレータイムしかなかったポーターJr.だが、年末からプレータイムを伸ばしており、今年初の試合となったペイサーズ戦では、キャリアハイの25得点を記録。ポテンシャルの高さをあらためて証明した。

『Denver Post』の取材を受けたポーターJr.は「僕は完璧主義者で、この性格のおかげでNBAのレベルまで到達できた」と語っている。内心ではもっとプレーしたいのだろうが、大事を取る球団の方針に理解を示している。

「このレベルになると、ビジネス的な側面も出て来る。自分にはどうにもできないことが多いから、そういう部分に対応するスキルを身に着けないといけない」

ヘッドコーチのマイケル・マローンも「試合に出れば出るほど上手くなっている」と、ポーターJr.を称賛している。西カンファレンス2位につけているナゲッツにとっては、彼がプレーオフでの切り札になればと期待しているのだろう。

ケガの不安は試合を重ねるごとになくなり、プレッシャーのない状況でプレーできていることが、彼にはプラスに働いている。「僕は気合いが入りすぎると良いプレーができないし、プレーが良くないとふさぎ込んでしまう。逆に、気楽に自分のプレーをすれば上手くやれるタイプだから、今はそのように取り組んでいるんだ」と彼は言う。

ケガで1年を棒に振ったとはいえ、ポーターJr.の将来は明るい。1月16日のウォリアーズ戦でも、ベンチから18得点10リバウンド5アシストを記録し、オーバータイムにもつれた接戦でのナゲッツの逆転勝利に貢献した。

今は焦らず、NBAにフィットしていく時期。遅かれ早かれ、ナゲッツが彼の力を必要とする時はやって来る。