ケビン・アンダーソン(南アフリカ)は今年、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ロジャー・フェデラー(スイス)を倒しグランドスラムのタイトル獲得を目指している。しか…

ケビン・アンダーソン(南アフリカ)は今年、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ロジャー・フェデラー(スイス)を倒しグランドスラムのタイトル獲得を目指している。しかし彼らは10年を優に超える長期にわたりグランドスラムで圧倒的な強さを見せつけ続けており、今もなお、優勝候補。これは厳しい課題である。英Express紙が報じている。

世界ランキングのトップ3を占めるこの3選手だけで、これまでに55のグランドスラムタイトルを獲得している。2006年以降の14年間で、ビッグ3以外でグランドスラム優勝を果たしたのはアンディ・マレー(イギリス)、スタン・ワウリンカ(スイス)、マリン・チリッチ(クロアチア)、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)のたった4人だけ。しかしアンダーソンは2度、あと一歩を経験した。2017年の「全米オープン」では決勝でナダルに敗北。2018年には「ウィンブルドン」決勝でジョコビッチに屈した。

過去12ヶ月間、アンダーソンは怪我と格闘してきたが、今シーズンは運が向いてくるようにと願っている。「最大の望みは、トップ10に返り咲くこと。自己最高は5位だから、その位置に戻りたいんだ」と、現在121位のアンダーソンは語った。

「そして、目標を2つ挙げるなら、まずATP1000の大会で優勝すること。それを達成できる十分な力を持っていると思う。これまでもいいところまでいっていたけど、優勝には至らなかった。そして2つ目は、もちろんグランドスラム優勝。決勝には2回進んだことがあるから、自分にとっての最終的な目標だね。自分がグランドスラムで優勝できる可能性は、かなりあるという手応えもあるよ」

「言うまでもなく、やるべきことはたくさんある。同じことを目標にしている選手たちが大勢いるわけで、達成するのは簡単なことじゃない。でも、この2つが自分自身に課した目標で、今までもそれを成し遂げるために努力してきたんだ」

「ATPカップ」でコートに戻ったアンダーソンは、グループステージ初戦でジョコビッチと当たり6-7(5)、6-7(6)の接戦の末に惜しくも敗北したが、クリスチャン・ガリン(チリ)とブノワ・ペール(フランス)には勝利を収めた。今シーズンのスタートを、アンダーソンは「良い試合ができたし、いくつか改善できたこともあったのでとても嬉しかったよ。ずっと取り組んできたたくさんのことを実行することができたし、良いスタートが切れたね」と振り返った。

「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~男子2月2日・女子1日/ハードコート)ではシード選手ではないので、1回戦から上位選手と当たる可能性もあったが、初戦の相手は予選勝者となった。だが2回戦では第29シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)と、3回戦では第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)と対戦する可能性がある。アンダーソンの今年の目標は、シーズン最初のグランドスラムで叶うだろうか。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「ATPカップ」でのアンダーソン

(Photo by Chris Hyde/Getty Images)