昨シーズンを世界ランキング66 位でスタートした34歳のスタン・ワウリンカ(スイス)は、徐々に自分のあるべきレベルまで戻していき、トップ20内でシーズンを終えた。これは過去9年間で8回目という…

昨シーズンを世界ランキング66 位でスタートした34歳のスタン・ワウリンカ(スイス)は、徐々に自分のあるべきレベルまで戻していき、トップ20内でシーズンを終えた。これは過去9年間で8回目という快挙である。安定したプレーで、「ATP500 ロッテルダム」と「ATP250 アントワープ」で決勝に進出。それぞれでガエル・モンフィス(フランス)とアンディ・マレー(イギリス)に敗れはしたが、15年間で初めて250位以下に落ちてから何と1年半で、16位まで返り咲いたのだ。

ワウリンカは、2017年シーズンの「ウィンブルドン」以降、膝の痛みがひどく、手術を二度受け、長くコートから離れなくてはならなかった。2018年も調子を取り戻せず、フォームやゲーム運びを以前のレベルに戻せずにもがいた。

しかし、3回のグランドスラム優勝者である彼は「全仏オープン」で、昨年度のベストマッチに数えられるような試合でステファノス・チチパス(ギリシャ)に勝利し、準々決勝に進出。「全米オープン」でも同様の活躍を見せ、キャリアにおいて最も暗かった時期を抜け出し、トップ20に返り咲いて完全なるカムバックを果たした。

今シーズンを「ATP250 ドーハ」(カタール・ドーハ/1月6日~11日/ハードコート)から始めたワウリンカは、最初の試合でジェレミー・シャルディ(フランス)に勝利。準々決勝ではアルヤズ・ベデネ(スロベニア)を倒したが、準決勝でコランタン・ムーテ(フランス)に敗れ、2017年「ATP250 ジュネーブ」以来のタイトル獲得は叶わなかった。

しかしワウリンカは、身体の調子を保って今シーズン中にトップ10に戻ることを目標に掲げている。「このドーハでのトーナメントは、いつも素晴らしいよ。シーズンを始める準備に最適だし、コートのコンディションもとても良い。昨シーズンの終わり、僕はあまり多くの試合をしていなかったから、ここのコートでしっかりと調整したかったんだ」と語った。

「プレーするのが楽しい。ここに数日(コートに)いて思ったよ。世界ランキングトップ10に入りたいけれど、同時に今年1年をどう過ごすかも考えたい。1年は長いからね。試合に勝って、いい結果を残す。それが目標だよ」

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP250ドーハ」でのワウリンカ

(Photo by Quality Sport Images/Getty Images)