史上最悪規模ともいわれるオーストラリアの森林火災。その影響をテニスのグランドスラム大会「全豪オープン」も大きく受けている。BBCは「全豪オープン」がプレーを中断する可能性があることを報じている…

史上最悪規模ともいわれるオーストラリアの森林火災。その影響をテニスのグランドスラム大会「全豪オープン」も大きく受けている。BBCは「全豪オープン」がプレーを中断する可能性があることを報じている。

オーストラリアでは昨年から空気の乾燥などにより、森林火災が多発。多数の動物が死亡している他、家屋の全焼や煙害など国民の生活に大きな影響を及ぼしている。

キャンベラでは今週、テニスの下部大会が行われる予定だったが大気汚染のため開催地が変更となった。

20日から開催の「全豪オープン」が行われるメルボルンがあるビクトリア州の気象局によると、空気質指数(大気汚染の程度を示す指標)はvery unhealthy(極めて健康に良くないレベル)になる時間帯もあるという。

この状況を受けて、「全豪オープン」のトーナメントディレクターのCraig Tileyは、プレーを中断する可能性があることを明かしている。

「選手、ファン、スタッフの健康は常に優先事項だ」「私たちはリアルタイムですべての会場の空気状態を監視している。現場で医療関係者や地元の専門家と連携して、プレーを止めるべきかどうかを判断するための情報を可能な限り得ることができるようにしている」

CNNによると、昨年の優勝者であるノバク・ジョコビッチ(セルビア)も「中国は空気が汚れていてプレーするのがタフであることを知っているが、今回は異なる。これまでに経験したことがない」と懸念。最後の選択肢として大会開始を延期することも考えなければならないと意見を述べている。

ただ「全豪オープン」の会場には開閉式屋根をもつ3つのショーコートと8つの室内コートがあり、室内コートで大会を進めることも考えられる。

深刻な状況を受け、地元選手のニック・キリオス(オーストラリア)をはじめ、多くのプロテニス選手が寄付を行うことを発表しており、今回の火災が一日も早く収束することが願われる。

(テニスデイリー編集部)

※写真はオーストラリア・メルボルン(2020年1月3日撮影)

(Photo by Kelly Defina/Getty Images)