控えめに言っても、15歳のココ・ガウフ(アメリカ)にとって2019年は驚異的な1年だった。「ウィンブルドン」で4回戦に進出し、グランドスラムの2週目に残った女子選手として1996年以来の最年少…

控えめに言っても、15歳のココ・ガウフ(アメリカ)にとって2019年は驚異的な1年だった。「ウィンブルドン」で4回戦に進出し、グランドスラムの2週目に残った女子選手として1996年以来の最年少記録を更新したことで、ガウフは世界中のニュースの見出しを飾った。その後、秋にはオーストリアでの「リンツ・オープン」で初タイトルを獲得し、2004年以降で最年少のWTA大会覇者となった。この優勝によってトップ100の壁を破り、年末のランキングでは世界68位にまで登り詰めた。

さらにすごいのは、18歳未満の選手が試合に出すぎて燃え尽きてしまうのを防ぐためにWTAが課している、年齢資格規定によって参加できる大会数の制限を受けた状態でこれら全てを達成したということだ。しかしガウフの出場できる大会数に制限が無くなる18歳の誕生日までには、まだ数年ある。では、ガウフは2020年シーズンには何大会に出場できるのだろうか。

まず、WTAの年齢資格規定は実年齢に基づくものなので、ガウフが15歳のうちに、つまり2020年3月13日に16歳になるまでの期間に出場できるのは、最大3大会。既に「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~2月1日/ハードコート)と「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月11日~22日/ハードコート)に出場が決まっており、先日「全豪オープン」の前哨戦の1つ「ASBクラシック」(ニュージーランド・オークランド/1月6日~12日)に初出場することが発表された。この3大会に加えて、チームメンバーに選ばれれば「フェドカップ」にも出場することができる。アメリカは2月のクオリファイアー・ラウンドでラトビアとの対戦が決まっている。

16歳を迎えた後は、出場できる大会の数がリセットされる。2020年3月13日から2021年3月13日までの16歳の間に、成績に応じた加算分も含めて最大16大会に出場が可能。これに加え、期間中に選ばれた場合には「フェドカップ」にも出場でき、また資格を得た場合にはオリンピックや「WTAファイナルズ」にも出場できる。

しかしガウフは、あまり先のことまで考える前に、今は全米女王のビアンカ・アンドレスク(カナダ)や、直近の2つのグランドスラムで決勝に進出したセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)など強豪ぞろいのオークランドでのシーズン初戦に集中している。

「2019年は信じられないくらい素晴らしい年で、自分で決めていた目標の多くを達成することができたの。“ウィンブルドン”はその中でも間違いなく特別なもので、初めてのWTAツアー優勝もそう」とガウフは語る。「でも、プレーで目指していることや、やろうとしていることはたくさんあるの。“ASBクラシック”で2020年シーズンを始めるのが待ちきれないわ。とてもたくさんの選手がオークランドのことについて話しているわ。私はまだ出場したことがないから、実際に体験するのが楽しみよ」

ガウフは既に、8月にワシントンDCで開催される「シティ・オープン」への出場を決めている。この大会では、昨年キャサリン・マクナリー(アメリカ)と組んでダブルスでの初タイトルを獲得。2人は共にアメリカを代表する十代の選手で、自分たちのチームを「マッココ」と呼び、秋にはルクセンブルクでの「BGL BNPパリバ ルクセンブルク・オープン」で2度目のダブルス優勝を果たしている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年ブリスベン国際出場中のガウフ

(Photo by Greg Bowker/Getty Images)