10日(日本時間11日)本拠地でのレイズ戦で8回途中10K1失点の快投で、チームを7連勝に導いたヤンキース田中将大投手。■開幕から先発ローテを守り抜く今季、安定した活躍でチームを牽引 10日(日本時間11日)本拠地でのレイズ戦で8回途中10…
10日(日本時間11日)本拠地でのレイズ戦で8回途中10K1失点の快投で、チームを7連勝に導いたヤンキース田中将大投手。
■開幕から先発ローテを守り抜く今季、安定した活躍でチームを牽引
10日(日本時間11日)本拠地でのレイズ戦で8回途中10K1失点の快投で、チームを7連勝に導いたヤンキース田中将大投手。今季先発した29試合でチームは22勝7敗と大きく勝ち越し、シーズンを追うに連れ、田中の評価はうなぎ上りしている。最近先発した7戦でチームは全勝。自身も6勝無敗、防御率1.94という好成績を残す右腕について、米スポーツ専門局ESPNの公式サイトでは「マサヒロ・タナカがヤンキース最高の選択肢に戻った」と題した記事で特集している。
メジャー1年目だった2014年は右ひじ靱帯を部分的に損傷、昨年は右前腕の故障と太ももの痛みを訴え、これまで年間を通じて健康体で過ごしたことがなかった田中だが、今季は開幕時から先発ローテを守り抜いている。しかも、ローテーションを守るだけではなく、今季は22試合でクオリティスタート(QS、6回以上を投げて自責点3以下)を記録。先発の柱としてチームを勝利へ牽引するパフォーマンスを披露している。
2014年1月にヤンキースと7年1億5500万ドル(約159億1540万円)という超大型契約を結び、鳴り物入りで名門入りしたため、当然ながら田中に掛かる周囲の期待は大きかった。メジャー1年目の前半こそ好スタートを切ったが、そこから故障続き。2年連続で先発ローテを守り切れず、辛口のNYメディアからは「期待外れ」の声が多く聞こえてきた。だが、3年目を迎えた今季は開幕当初から負け知らず。制球に苦しむこともあったが、シーズンを追う毎に調子を上げ、不安定なヤンキース先発陣を1人背負って立っている。
■先発29試合でチームは22勝7敗、ジラルディ監督「彼が先発する時は安心できる」
楽天時代の2013年に見せた24勝無敗という驚異的な勝ち運が、わずかながら片鱗を見せる今季。記事によれば、ジラルディ監督は「彼がチームを牽引し、非常にハイレベルなパフォーマンスを続けてくれている。彼が先発する時は安心できる」と、先発陣を支える“エース”に対して今までにない大きな信頼を寄せているという。
田中の活躍もあり、ヤンキースはワイルドカード枠でプレーオフに進出できる可能性が高まってきた。プレーオフ進出が叶えば、2012年以来4年ぶりのこと。そこで勝ち抜くためにも田中の好調維持は必須だが、記事では「頼りがいあるエースがいることは大きな助け。田中はそういう存在になった」と最大級の賛辞を送っている。
8月にメジャー昇格を果たした新人捕手サンチェスとの息もピッタリで、バッテリーを組んだ5試合でチームは全勝、田中自身は4勝無敗を記録する。日本出身の田中とドミニカ共和国出身のサンチェスは、それぞれ通訳を介してメディア対応するが、マウンド上では英語でコミュニケーションを図るという。記事によれば、どちらの方が英語が上手いか質問された田中は、通訳を介さずに「サンチェス」と笑顔で即答したそうだ。よき女房役を見つけた田中は、チームをプレーオフに牽引できるのか、注目は高まる。