第28回全日本大学女子選手権
早大1-0
2-0
筑波大
【得点】
(早大)33’山田仁衣奈、78’廣澤真穂、81’小林菜々子
(筑波大)なし

 全日本大学女子選手権(インカレ)の初戦となった愛知東邦大戦(◯5−2)から中1日で迎えた準々決勝。ア式蹴球部女子(ア女)は関東第7代表の筑波大と対戦した。立ち上がりこそ筑波大の堅固なブロックを前に攻めあぐねる時間帯が続いたが、33分にFW山田仁衣奈(スポ4=大阪・大商学園)のゴールで先制する。後半に入っても早大優位は変わらず、78分にショートカウンターからFW廣澤真穂(スポ1=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)が、3分後にはセットプレーからDF小林菜々子(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)がそれぞれ得点を挙げ、3−0で快勝。兵庫で行われた2試合を勝ち抜き、東京で行われる準決勝へ駒を進めた。

 守備的な4−4−2の布陣を敷いて強固なブロックを形成する筑波大に対し、ア女は2回戦に引き続き4−1−4−1の布陣を採用。相手守備陣のプレッシャーがかからない中盤でアンカーのMF村上真帆(スポ3=東京・十文字)をプレーさせることで、ボールを保持しながらゲームを動かすことを狙った。
 序盤は攻撃が左サイドに偏り、思うようにチャンスをつくり出せない。それでも15分を過ぎたあたりから村上の効果的な顔出しによって、狙いとしていた逆サイドへの展開が増え始める。また右サイドに入ったMF松本茉奈加(スポ3=東京・十文字)が斜めのランニングで相手のサイドバックを引きつけたことで、DF船木和夏(スポ1=日テレ・メニーナ)が高い位置でボールを受ける場面が増加した。21分にはMF蔵田あかり(スポ2=東京・十文字)の横方向へのドリブルから松本を経由して船木へボールが渡り、敵陣深くまで侵入。29分には山田からのロングパスを受けた廣澤が、そのままシュートまで持ち込む。そして33分、左サイドからボールを引き出した村上がするすると持ち上がり、大外でフリーになっていた船木へ展開。一度切り返してインスイング気味に放たれたクロスを、ファーポストで待ち受けていた山田が落ち着いて流し込んだ。先制点を挙げた後も、ピッチをワイドに使いながら筑波大ゴールへ迫る。42分にはDF中田有紀(スポ4=兵庫・日ノ本学園)のアーリークロスに廣澤が飛び込むなど終始主導権を握り、危険な場面を迎えることがないまま前半を終えた。


先制ゴールを決める山田

 後半に入ると、打って変わって前線からの圧力を強めて前がかりになった筑波大に対し、ア女は山田と廣澤の2トップの布陣に変更。DFラインの裏を狙う戦い方に切り替えたことで蔵田や松本の前にもスペースが生まれ、相手のプレッシングをいなしながら縦に速い攻撃を仕掛けるようになる。「良い距離感でボールを回せるようになった」(中田)。廣澤のポストプレーに2列目、3列目の選手が飛び出すなど多彩な攻撃を仕掛けた。すると筑波大はシンプルなロングボールを蹴り込み、ア女の最終ラインを押し下げにかかる。跳ね返してもセカンドボールを拾われる時間が続き、閉塞感がただよい始めた78分だった。果敢にプレスをかけて中盤でボールを奪うと、そのまま廣澤がドリブルを開始し約50メートルを独走。DFに寄せられながら左足を振り抜き、ゴールに突き刺した。高まりつつあった筑波大の反撃の機運を鮮やかなショートカウンターで沈めると、81分にはCKから小林が頭で合わせてダメ押しの3点目。得意のセットプレーで試合の行方を決定づけた。


ヘディングシュートを決める小林。2試合連続でセットプレーからゴールを奪った!

 関東大学女子リーグ戦(関カレ)第8節(△2−2)で対戦した際には筑波大の戦術変更に対応し切れずに痛恨ドローを喫したが、この日は「自分たちが先制したことで相手が前から来ることは予想していた」(山田)と冷静に対応。主導権争いで常に優位に立てるように柔軟な立ち回りを見せた。守備陣も集中を切らすことなく体を張り続け、クリーンシートを達成。前回対戦時と同じ轍は踏まなかった。
 中1日のハードスケジュールで行われたこの試合を制したことで、見事西が丘行きの切符を手にしたア女。「東伏見で待つ仲間に笑顔で『ただいま』と言えるのがうれしい」(松本)と、試合後の選手たちの表情からは安堵感が見てとれた。しかし、主将のMF高瀬はな(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)の「やっとスタートラインに立てた」という言葉の通り、本当の戦いはこれから始まる。4強に名を連ねるのは、実力伯仲の強豪揃い。「気持ちでもプレーの質でも、もっとこだわれるところはある」(中田)、「もっと質を高めて全て出し切れるようにしたい」(高瀬)。インカレ4連覇を逃した昨年度大会から始まった現チームの一年間も、残り3週間で終わりを迎える。悲願の日本一奪還まであと二つ。悔し涙を流した西が丘で再び『頂』に返り咲くその日まで、ア女は妥協することなく突き進む。

(記事 森迫雄介、写真 内海日和、手代木慶、永池隼人)


スターティングイレブン




早大メンバー
ポジション背番号名前学部学年前所属
GK16川端 涼朱スポ3東京・十文字
DF35船木 和夏スポ1日テレ・メニーナ
DF小林 菜々子スポ4ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
DF31井上 萌スポ1東京・十文字
DF中田 有紀スポ4兵庫・日ノ本学園
→87分37吉野 真央スポ1熊本・聖和学園
MF10村上 真帆スポ3東京・十文字
MF11松本 茉奈加スポ3東京・十文字
MF◎8高瀬 はなスポ4ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18
→83分12並木 千夏スポ2静岡・藤枝順心
FW山田 仁衣奈スポ4大阪・大商学園
→87分30土居 明日香スポ4ちふれASエルフェン埼玉
MF13蔵田 あかりスポ2東京・十文字
FW34廣澤 真穂スポ1ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ
→79分32高橋 雛社1兵庫・日ノ本学園
リザーブ:GK33近澤澪菜(スポ1)、DF5源関清花(スポ4)、MF17阪本未周(スポ3)
◎=ゲームキャプテン
監督:川上嘉郎(昭51商卒=神奈川・横浜緑ケ丘)

コメント

MF高瀬はな主将(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

関カレ(関東大学女子リーグ戦)で引き分けてしまった(△2-2)相手だったので、必ず勝って終わりたいと思っていました。自分たちの強みも生かせた試合だったので、良かったと思います。

――関カレで引き分けていた中で、きょうはどのような狙いがありましたか

相手のスカウティングを前日にして、守備のところでどう出てくるか分からなかったですが、どう出てきても対応できるようにしました。相手は足元に強くて、裏のラインがガタガタで狙い目ということもあったので、積極的にどんどんシュートを打っていこうという話をしていました。

――序盤は相手がブロックを敷いてくる中で、攻めあぐねていた印象です

完全に相手がドン引きで、やっぱりそこの部分で崩すのには手こずりました。ですが、その中で我慢強く、ミスはありましたが無失点で抑えられたところがきょうは良かったと思います。

――その中でFW山田仁衣奈(スポ4=大阪・大商学園)選手にゴールが生まれました

相手のブロックもしっかりしていましたが、和夏のいいボールと仁衣奈のすごくいいシュートで、自分たちも勢いを保てたと思います。決めるべく人が決めてくれたので、

――1点リードの後半は、山田選手をトップの位置にあげました。これは相手が前がかりになってくることを予想しての変更だったのでしょうか

そうですね、自分と仁衣奈のポジションが近かったというのもあって、入れ替わりをどんどんしていこうと話していました。欲を言えばもっと裏を抜けた選手のスペースを使いたいというのが自分たちの中にあったので、そこは連係面でもう少し質を高めていきたいと思います。

――後半は押し込まれる時間帯もありましたが、無失点で切り抜けました

前回(関カレ)も後半に2失点してしまっていたので、絶対にそれはなくそうと話していました。もちろん攻められる時間帯はありましたが、それ以上に集中した守備ができたんじゃないかなと思います。

――嫌な流れの中でカウンターから得点が生まれた点をどう評価しますか

そうですね、あれは本当にヒロ(FW廣澤真穂、スポ1=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)の力ですし、周りもしっかり上げていましたが、やっぱりあそこは素晴らしいシュートだったなと言うしかないですね(笑)。

――3点目のDF小林菜々子(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)選手のゴールはセットプレーから生まれました

セットプレーはきょうもこれの前に何本かありましたが、なかなかきょうはいいボールを蹴れていなかったので。自分もどこかで仕事をしないとなと思っていたので、菜々子が最後決めてくれたのは良かったし、この3点目で相手の勢いも止められたかなと思うので、最後まで集中できたゲームだったなと思います。

――西が丘行きを決めましたが、率直な気持ちを教えてください

そうですね、やっぱりこの二戦も厳しかったですし、やっとスタートラインに立てたという気持ちが一番強いですが、まだやるべきことはやらないといけないので、また帰ってもっと質を高めていけるように、どんどん準備していきたいという思いです。

――優勝まであと2勝となりましたが、これからどのようにチームをまとめていきたいでしょうか

そうですね、次の試合まであまり時間はないので、きょうの反省も含めてもっと質を高めながら、連係も含めてチームとして戦っていけるように、全部を出し切れるように頑張っていきたいと思います。

GK川端涼朱(スポ3=東京・十文字)

――試合を振り返っていかがですか

前半バタバタしちゃった時間帯もあったのですが、とりあえず無失点で勝ち切れて良かったという感じです。

――この試合に向けてどんな準備をしてきましたか

関カレとかで戦ったことのある相手だったので、個人としてはミドルシュートへの対応や前線からのプレスをどういなすか、どこを狙うかという準備をチーム全体でできたので良かったと思います。

――後ろから見ていてDF陣の動きはいかがでしたか

10番の選手(千葉玲海菜、2年)に対して良く対応してくれたなと思いますし、受けられたボールに対してもよくチャレンジとカバーと、うまく対応してくれたので、そこは安心してプレーをすることができました。

――はじめから10番の選手に注目していたのですね

そうですね。関カレの時もそうですし、足も速いし周りも見ることができている選手で、そこは要注意人物ではあったので、抑えられて良かったです。

――ハーフタイムを経て、前後半でプレーに変化はありましたか

指示というより、相手が前にもっと圧力をかけてきたときの準備を昨日のうちにしていたので、それに対応するだけでしたね。

――コーチングで味方を鼓舞する姿が目立ちました

最近の試合で特に後半に失点することとか、最後の方で(点を)取られてしまうことが多いので、自分の意識としても集中しなければいけないというのもありますし、全体としても疲れてきて間延びしたり、相手にスピードでやられる場面が増えてくるといけないので、声だけでも締めていければいいなと思っていました。

――無失点に抑えることができましたが、ご自身の役割を振り返っていかがですか

あまり大ピンチというところはなかったのですが、そこはもうFWから蹴らせて取るというプラン通りに守備をしてくれたというプレーのおかげなので、そこは継続してできればいいなと思いますし、(シュートを)打たれたときに自分が取れるような準備をしていけたらいいなと思います。

――次戦に向けて

東伏見で待ってくれている仲間のためにも今回勝てたというのは大きかったですし、優勝に向けてできることを一つひとつやっていければいいなと思います。

DF小林菜々子(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)

――きょうの試合を振り返ってください

個人的にすごく緊張していた試合だったのですが、試合をやってみるといつも通りのア女のサッカーができて、結果的に3点を取ることができたので良かったです。

――危ないシーンはほとんどなかったような印象があります。そのあたりはDF陣として何か思うところはありますか

スカウティング通りで、相手がけっこう蹴ってくるというリスク管理だけだなというのはやっていてもそうだと思ったので、それが萌(DF井上、スポ1=東京・十文字)とディフェンスラインをともにできていたのでピンチが少なかったのかなと思います。

――長いボールを蹴られても自身の1対1の勝負のところで勝てたという点ですか

そうですね、はい。

――少し持たれる時間帯が後半できた中で、追加点を挙げることができました。そのあたりはいかがでしたか

いつもであったらボールを持っている状況は長くても点が取れないことが課題であったりしたのですが、きょうは仁衣奈であったりヒロ(廣澤)であったり、しっかりと決めるところで決められたというのはすごく波に乗れたのでありがたいです。

――3点目、ご自身がセットプレーから得点を挙げられました

はな(高瀬)と常に得点は狙おうという話はしている中で連続で得点できたことが自分にもすごく自信になりました。

――きょうで2戦連続のゴールになりましたし、FWのごとく得点を積み重ねていますが、得点の部分に関してはどのような考え方を持っていらっしゃいますか

けっこう自分がターゲットになって、自分にボールを集めてもらうというのは戦術なのですが、相手も分析をしている分自分にマークが強いというのがあって、それに対しても個人で打ち勝てるようにもなりたいですし、もっとバリエーションを増やして他の選手も決められるような戦術を考えていきたいなと思います。

――最近は様々なセットプレーを行なっている中で、サインを小林選手が出している場面が見られます。そのあたりはいかがですか

セットプレーは去年から武器だったのでそこは責任を持ってやるというのはチームとしてやっていたので、どういうことをやるかというのはバリエーションを増やしてみんなにも意見を出してもらいながら何個かパターンをつくっていて、それを状況に応じて自分が判断をして何をやるかというのを言っています。それ通りにはなが蹴ってくれるので、すごくキッカーの精度がめちゃめちゃ良いなとは思います。

――残り2試合となりますが、次の試合に向けての気持ちを聞かせてください

少し間が空くのでそれまでに東伏見に残っているメンバーもいて、またメンバー変えというのも普通に出てくると思うので、競争力を持ちながらやりたいですし、個人的にも守備で無失点というところは目標なので細かいところを突き詰めながら最後の試合に臨みたいなと思います。

DF中田有紀(スポ4=兵庫・日ノ本学園)

――序盤は相手が4+4のブロックを敷いてきて崩すのがかなり難しかったと思うのですが、振り返っていかがですか

相手がしっかりブロックを敷いてきたので動き直しの質が求められていましたが、攻め急いでしまうことが多かったと感じていました。

――攻撃の起点が中田選手のいる左サイドに集中していました

そこまで自分に対してプレッシャーをかけてこなかったのでボールを運ぶことはできましたが、結局そこのテンポが悪かったから相手も崩れないというシーンが続いたので、逆サイドに早く展開した方が良かったのかなとは思いつつ…。どうすれば良かったのかと考えながらやっていた前半でしたね。

――それでも先制点の場面は、今おっしゃったように逆サイドへの展開から生まれたものでした。左サイドに起点が集中していたことが結果的に奏功した印象です

相手は(早稲田に)ボールを持たせて、ある程度運んできたらプレスに行くというプランだったと思います。そのペースに持っていかれた時は自分たちのやりたいサッカーができませんでしたが、得点シーンを見ると3点とも相手に合わせずに自分たちでリズムやテンポをつくれていました。どの試合でもそうですけれど、いかに自分たちでリズムを構築できるか、というところをもっと磨けたら良いなと思いますね。

――1点をリードして迎えた後半には筑波大が前に出てくるようになりました。DFの裏のスペースが空き、中田選手も縦への移動が増えましたね

確かに相手が前からプレッシャーをかけてくるようになりました。一発裏狙いというより、ポストのヒロ(廣澤)に当てて2列目が飛び出すというようなかたちで角度をつくることで、良い距離感で回せる時も出てきました。そうなった時は、自分もよりシンプルに前を向きながら関われたという感触は、前半よりはありましたね。

――中田選手にも惜しいシュートが生まれましたね

あれはもうもったいないですよね(笑)。本当に後悔、悔しい。

――徐々に筑波大が攻勢に出るようになり、この展開が続けば危ういという時にショートカウンターから2点目が生まれました。あのゴールが試合を決定付けてくれましたね

相手が前に蹴ってくるようになり、跳ね返してもセカンドを拾われることが続いてすごく苦しい時間帯でしたが、だからといって引いてしまうと後ろが重くなってしまうので。ああやって前線からあかり(MF蔵田、スポ2=東京・十文字)やヒロ(廣澤)がプレッシャーをかけてくれたことで得点につながったので、前線の選手のハードワークがすごく良かったと思います。

――さまざまな局面が生まれたきょうの試合でしたが、一貫して意識していたことは何かありますか

2日前の試合では2失点してしまっていたので、まずは無失点に抑えることがDFライン含めて自分の課題だったので、どんな状況でも最後の部分で身体を張ることは意識していました。あとはボールを持てる時間が長かったので、あまりプレッシャーにこない相手に対して後ろ向きにならないようにしたかったなと、今振り返るとすごく思います。もっと前を向けられたら、テンポを上げて逆サイドを狙えばよかったという点で、自分に課題が残ったと思います。

――その中でもきょうは無失点に抑え、筑波大に関カレでの借りも返しました。チーム力の向上が見られたのでは

相手の流れになりつつある時でも我慢強く守れたことは、一つステップアップできたことだと思います。残りは2試合しかありませんが、一つ一つの試合に気持ちの部分でも質の部分でも、もっとこだわっていけるところはあると思うので。2週間後、西が丘で良いア女のプレーを見せられたらと思います。

――中田選手自身ア女での最後の2試合となりますが、どういうプレーを表現したいですか

自分の強みを生かしたプレーはもちろん、攻守でのハードワークも、一つ一つの試合でしっかり引っ張れるようにしたいですし、味方を生かせるようなプレーをして勝ちにこだわりたいです。

DF井上萌(スポ1=東京・十文字)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうの試合は準決勝で西が丘に戻るにあたって大事な一戦だったので、すごく気持ちの入った試合でした。

――井上選手のフィードから攻撃が始まるシーンも多かったかと思います

逆に、おとといの愛知東邦大戦で自分のビルドアップのミスから失点してしまったので、自分はけっこう背後を狙ったり大きいプレーを意識して、かつウチの強みであるサイドハーフやトップを使ってできるだけ相手をひっくり返すようなボールを意図的に使って攻撃できました。

――前半は相手陣地でプレーする時間が長く、カウンターを受ける中で、筑波大の10番の選手とのマッチアップの場面が目立ちました

相手の10番は体が強く、足も速くてキーマンとなる選手だったので、自分はまず予測してバックしたり、10番にボールが入る前にボールを奪取したりしようと考えていました。相手よりも先にどうやって動くかということを考えながらやっていた感じです。

――試合前から10番の選手がキーになることは分かっていたのですか

そうですね。スカウティングの係で菜々子さんとかがしっかり分析してくれていました。自分たちがマッチアップするときは気をつけなきゃいけないなということが分かっていたのですごくありがたかったです。

――筑波大の10番は強力な選手でしたが、しっかりと抑えられていた印象です。具体的にどのような点でもって抑えることができたと感じますか

相手は背後を狙って蹴ってくるチームだったので、自分たちはまずファーストディフェンスを強く行って、蹴らせないというところを意識していました。後ろのディフェンス陣は強く指示をするし、蹴られたとしても自分たちが早くバックすれば済む話でしたし、曖昧なボールになっても自分が主導を握ってラインを割ったりとかクリアしたりというのを早く判断するというのが自分たちの対策でした。

――きょうの試合を含めてシーズン終盤からスタメンに定着してきて、インカレでも安定したプレーが見られるようになったと思うのですが、ご自身をどのように評価なさっていますか

自分は11月の中旬くらいから出られるようになり、周りの人たちはスタメンでプレーすることに慣れているので、その中で自分が出ていいのかなと不安に思う部分もたくさんあって。でも、今伏見(東伏見)に残っている4年生の先輩とか、4年生だけじゃなくて他の先輩方、同期が「大丈夫だよ」と声を掛けてくれて。すごく緊張してしまうのですが、そういった優しい言葉であったり試合中にも後ろから励ましてくれたり、前から先輩が引っ張ってくれたので、今はすごくやりやすいなと感じています。

――次節に向けて、次は西が丘の方に戻ってきます。意気込みをお願いします。

今はチームが分かれてしまっていますが、それが今度は全員で臨めるということなので、西が丘に戻れてとてもうれしく思っています。自分は高校生の時に西が丘で先輩たちが負けた姿を高校生ながら見ていたので、そういうような思いも含めてピッチに立って、しっかりチームに恩を返していきたいなと考えています。

DF船木和夏(スポ1=日テレ・メニーナ)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうの試合はけっこう相手が引いてきた中でなかなか点が入らなくて、自分たちで焦ってしまうところがあったのですが、1点入って落ち着いてボールが回せるようになったので、いい試合だったなとは思います。

――アシスト前の時間帯からいい位置でボールを持っている印象でした

前半の途中からボールが持てるようになって、自分たちでボールを回すようになりました。また、右サイドにもボールが来るようになっていたので、チャンスになりそうだなと思っていたのですが、いいかたちでクロスを上げることができたので良かったなと思います。

――アシストシーン振り返っていかがですか

中を見たときに早稲田の選手がたくさんいたので、とりあえず入れたら誰かしら触ってくれるだろうなと思いましたし、クロスにア女は強いので、あれは蹴ったら入るだろうなと思って、実際に蹴ったら入ったので良かったです。

――前半のディフェンスについていかがですか

相手がすぐ蹴ってきたので、そこのチャレンジアンドカバーをしっかりしようというのは試合の前から話していました。それはしっかり隙なくできていたなと思います。

――後半もその印象は変わらずでしたか

そうですね。けっこう前に蹴ってきましたが、集中を切らさずにできていたなと思います。

――準決勝へ向けて意気込みをお願いします

西が丘で試合をするということは去年から夢見てたことで、そのピッチに立てるというのは、とてもうれしいことです。また、ピッチに立てない人の分まで精一杯頑張りたいと思います。

MF松本茉奈加(スポ3=東京・十文字)

――今のお気持ちはいかがですか

西が丘で試合ができることと、東伏見に残っている人たちに笑顔で「ただいま」と言えるのがうれしいです。

――試合の序盤は左でゲームが展開される時間が長くなりましたが、どのようなことを意識されていましたか

おとといの試合からあまり右に来ないなと感じていたのですが、その中で自分がどこで受けるかというポジショニングを考えて、我慢して焦らずにやることを意識していました。左でやっているということはクロスが入ってくる可能性があるので、クロスに入るタイミングの準備をしたり、真帆(MF村上、スポ3=東京・十文字)に入った後の展開ができるような動き出しを意識したりしていました。

――右ワイドでの位置取りから、前半途中には中への斜めの動き出しが増えた印象です

少し遠いなと感じていましたし、このまま自分がここで欲しいからという理由で張っていても、出しづらいからボールが出てこないだろうなと思いました。サイドバックの和夏も速くて、自分が中に入って和夏がオーバーラップをしてというやり方もあるので、そのようなことも考えながらインナーのポジションを取っていました。

――先制点のシーンはまさにそのようなかたちができたということですか

そうですね。

――後半から筑波大が前からプレスをかけてきたことに対して、ボールをうまく動かせていました

向こうが熱くなってプレーしているのが分かったので、それに負けないように、勢いを殺すというのを考えながらやっていましたし、前半自分たちが負けている意識もなかったので、後半も同じ勢いでできるように心掛けました。関カレで戦ったときに向こうがやり方を変えてきたのを知っていたので、それを頭に入れた上でみんな落ち着いてプレーができたと思います。

――蔵田選手が仕掛けた場面ではバランスを取りながらプレーされているように見えました

あかりのいいところを前面に生かしてほしいですし、そのときに自分ができるのはリスク管理だったり、クロスに入ることだったりだと思っています。ここはこの一年間改善しなければいけないポイントだったので、常に意識してやってきました。

――これからの戦いではゴールとアシストを記録したいですか

さすがにそうですね(笑)。この2試合ではいろいろな人が点を取りましたし、はなさん(高瀬)のいいクロスからのセットプレーで点が取れているのはいいところなので、自分はチームが苦しいときに点を取れるように準備していきたいです。

MF村上真帆(スポ3=東京・十文字)

――試合を終えていかがですか

西が丘に帰ってこれるかこれないかという大きな戦いだったので、しっかりと勝ち切ることができて良かったです。

――前半、筑波大がブロックを敷いてきた中で攻めあぐねていました

関カレの時もブロックを敷いて、引いて守ってきたたので、対策は練っていたのですが、実際やってみたら苦戦をしてしまいました。

――村上選手がスペースに顔を出していましたが、数的優位になる状況を意識していましたか

それは意識していたので、自分がフリーでボールをもらえていたのですが、その後のプレーでしっかりと守られてしまっていたので、自分からのダイレクトパスや変化をつけたパスが必要だったなと思います。

――チームとして左サイドでのプレーが多い中で、首振りやターンで右サイドに展開することを狙われていましたか

そうですね。左から攻めることが多くて、相手も左に左に寄っていったので、右には出したいという気持ちはあったのですが、相手も左に追いやってくる守備だったので、なかなか展開はできなかったです。その中でも、1点目のシーンは左から右に展開をして点につながったので良かったです。

――その先制点のシーンを振り返っていかがですか

みんなが流動的に動いてくれました。まっちゃん(松本)がいいタイミングで中に入ってきてくれて、和夏がフリーになってくれたので、あとは出すだけでした。

――筑波大が後半に戦い方を変えてきましたが、柔軟に対応していました

筑波がおとといの試合では前からプレスをしていて、自分たちと戦った関カレの時は引いて守っていたので、どちらのサッカーをされても対応ができるようにきのうから準備をしていました。実際ハーフタイムにも「後半前からプレスをかけてくるかもしれないから、そのときはもっとシンプルに」という話をしていましたし、前からプレスをかけてくればくるほど裏が生きるので、それをみんなで意識して後半に臨みました。

――松本選手や蔵田選手がいいかたちでボールを受ける機会が増えていました

そうですね。チームとしてやりたいことをみんなで共有してできたので、そこは良かったです。

――複数得点での完封勝利ですが、出来として良かったですか

そうですね。でも、危ないシーンがけっこうあって、そこを突き詰めてやっていかなければ準決勝と決勝では厳しい戦いになると思うので、修正してやっていきたいです。

MF蔵田あかり(スポ2=東京・十文字)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

とりあえず西が丘に行けて安心しています。

――前半は左サイドで組み立てようとする時間が多かったですが、どう言った役割を担っていましたか

相手がリトリートしてきて、引き気味になっていました。自分たちも攻撃の時に止まってしまうと相手が守備しやすくなってしまうので、流動的にポジション変更して攻撃しようという話になっていて多少うまく行ったと思います。

――今日も何度も攻撃に絡んでおり、ここ数試合で好調を維持していますがいかがですか

とりあえず好調と言うよりもサッカーを楽しんでやろうというのを1番にやっているので、それが結果につながっているのかなと思います。

――次戦はインカレ準決勝ですがその意気込みをお願いします

西が丘で試合ができることが嬉しい。またメンバー争いに食い込んでピッチに立って戦えればいいなと思います。

FW山田仁衣奈(スポ4=大阪・大商学園)

――前半はスタートから4-1-4-1のインサイドハーフ気味のポジションを取られていましたが、その狙いを教えてください

相手が4+4の2ラインが揃っているブロックを敷いてきて、(中盤に)スペースが空いているのは分かっていたので、そこでうまくボールを受けるイメージで(ポジションを)とっていたのですが、結構(圧力が)前に強かったので、裏に抜ける動きや、逆に降りていってリズムをつくることを意識してやっていました。

――序盤は攻撃が左サイドに偏っていました

相手があまりプレッシャーをかけてこずに引いている状態だったので、自分たちも探り探りやっている中、狭い方へ行ってしまいました。うまく自分たちで(試合の)ペースをつかんでいきたかったのですが、前半はあまり引き出すことができなかったなと。逆サイドに展開した時はうまくいっていたので、もう少し中央で変化をつけられるようなプレーが増えたら良いなと思いました。

――その右サイドへの展開から山田選手による先制点が生まれました

和夏(船木)が持った時に良いボールが来るのは分かっていました。自分の前には2人いましたが相手がボールウォッチャーになっていたので、一回離れてスペースをつくれば、和夏は見てくれると思ったので、待っているだけの状況でした。すごく良いボールが来て、ファーストタッチもうまくいったので流し込むだけでした。

――後半に入ってからは2トップの一角にポジションを移しましたが、ハーフタイムに受けた指示は

先制点を取ったことで相手が前に来ることは予想していたので、その中でDFライン裏を狙ったり、サイドの裏をうまく使おうと話していました。そうなると1トップだときついものがあるので、自分もしっかり抜け出したり裏のスペースを意識しながらプレーしました。

――2点目は少し苦しい状況に追い込まれつつあった中、ショートカウンターで決めました。あのゴールはかなり大きかったのでは

そうですね、あの1点は本当に大きかったです。ヒロ(廣澤)が相手をすごく引っ張ってくれた上で決め切れたことは大きいなと思います。あれは素晴らしかったです。

――その後は危なげない試合運びを見せましたが、振り返っていかがですか

難しい試合をしっかり勝ち切れたことも、無失点に抑えられたことも大きいです。「笑顔で『ただいま』って言おうね」というのはずっと(遠征帯同組で)話していたので、みんなが待っている西が丘に帰ることを達成できたのはすごく良かったです。

――関カレで対戦した時と同じ轍を踏むことはありませんでしたね

そうですね、私と世代別代表組はその試合に出ていませんでしたが、外から見ていると自分たちのミスからの失点や、良い流れを自分たちで悪くしてしまう部分がありました。きょうは先制した後もピッチ内で引き締められましたし、関カレで出た課題が生かせたなと感じています。

――ここまでは概ね理想的な流れで東京に帰ることになります。残りは最大でも2試合ですが、意気込みは

自分たちが目指しているのは日本一ですが、まずは一戦しっかり勝つことですね。西が丘に帰ったらみんなと戦えるので、チーム一丸となってもう二つ勝てるように頑張ります。

FW廣澤真穂(スポ1=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

厳しい試合だったのですが、しっかり勝ち切れて良かったです。

――後半、相手に押される展開になりましたがカウンターから大きな追加点を取りました

苦しい時間帯でチームも押されてて、やばいなと思ってたので、自分が点を決めて流れを取り戻そうと思っていました。

――守備の面では、ワントップ気味のポジションで山田選手の指示もあり果敢なプレスをされていました

スカウティングで相手が蹴ってくるということが分かっていたので、なるべく蹴らせないように前からプレスをかけようと思い走りました。

――前半と後半で攻め方はどう変化させましたか

前半は特にポゼッションにいっていたんですが、なかなかボールが入らなくて、でも後半は相手が疲れてきたのもあったのか前に攻めてたのもあったのか分からないですが、ギャップができてパスが通って良い感じに崩せるようになったかなと思います。

――インカレ開幕から2試合連続ゴールとなりましたが、準決勝・決勝への意気込みをお願いします

日本一になるために、自分の出来ることをしっかりやって結果を残したいです。