厳しい試合に競り勝った。早大との三本勝負での練習試合。4年生を中心としたメンバー構成で臨んだ1本目は0点で抑え込み、5―0。続く2本目ではBK陣が躍動し、4トライを挙げ、26―7。最終的に31―26で白星を飾った。◆12・26 練習試合(…

 厳しい試合に競り勝った。早大との三本勝負での練習試合。4年生を中心としたメンバー構成で臨んだ1本目は0点で抑え込み、5―0。続く2本目ではBK陣が躍動し、4トライを挙げ、26―7。最終的に31―26で白星を飾った。

◆12・26 練習試合(早大上井草グラウンド)

▼対早大C戦

 ○明大31{5―0、26―7、0―19}26早大 

 拮抗した試合だった。互いにゴール前まで迫るも、強度の高いディフェンスを崩し切ることはできず。試合が動いたのは1本目の開始16分、敵陣ゴール前5メートルスクラムからナンバーエイト福田陸人(法2=国学院栃木)が持ち出し、FWがゴール前を攻め立てる。最後はフッカー紀伊遼平(営1=桐蔭学園)がグラウンディング。「順目に多く人が回っていて、そこで逆サイドに持ち込めた」(紀伊)。しかし、先制後は早大の詰めてくるディフェンスに苦戦。追加点を挙げられず1本目を終了した。2本目ではBKが魅せる。「自分が深めでもらうように心がけた」(花村海斗・法3=名古屋)。早大のギャップをうまく突き始め、連続で4トライを奪取。「ゲインラインバトルで勝利できた」(小島昴・法3=明大中野)。3本目で相手の猛攻にあうが逃げ切り、31―26で勝利。来る大学選手権準決勝へ弾みをつけた。

 「最後の試合になるかもしれない」(左センター小椋統平・文4=京都成章)。選手権メンバー外の4年生にとっては残り数少ない対外試合。「下のチームがいい試合をして、Aチームが準決勝、決勝頑張らないとあかんなという気持ちになってくれたら嬉しい」(右ロック辻惇朗・政経4=常翔学園)。チーム全員で見据えるは目指すべき場所。日本一への思いはチーム全体に共有されている。「今の4年生の姿はこれからにつながると思う。レガシーをこのチームに残したい」(スクラムハーフ安部耕平ゲームキャプテン・法4=大分舞鶴)。日本一までの17日間、4年生がチームを引っ張り続ける。

[田中佑太]

試合後のコメント

安部

――ゲームキャプテンとして後輩たちの活躍はいかがでしたか。

 「すごく頼もしかったです。明治のラグビー部は誰がリーダーになっても大丈夫だと思うし、それが強みだと思います。特に2本目は3年生を中心に下級生が声を出して、引っ張っていっている姿は明治としても良い空気を下に受け継げているなと思いました。明治大学ラグビー部の一員として、試合に出ていない人間が成長し続けることが、今試合に出ている人間の刺激になると思います。最後まで僕たちが熱を冷まさずにやり続けたいと思います」

左プロップ髙野裕哉(農4=北見北斗)

――今日の試合は振り返りをお願いします。

 「全体的に基礎的な部分が足りていないから簡単なミスで自分たちから苦しくなってしまいました。その中で勝ち切ることができたのは今までやってきた強みの部分が全面的に出せたからなのかなと思います」

右プロップ新妻汰一(政経4=佐野日大)

――今日の試合の振り返りをお願いします。

 「最後の試合になるかもしれないからこそ絶対に勝ちたいという気持ちがありました。特にFWは明治がやってきたディフェンスをしっかりできて、早稲田を抑えることができました。1本目は0点に抑えることができたのは良かったです」

辻惇

――Aチームにどんなサポートをしていきますか。

 「Aチームにはそれなりの大変さがあると思います。それを僕たちがどれだけ解消してあげられるか、Aチームが次の試合に安心して臨めるように自信をつけてあげたいです。僕たちがサポートして連覇へ、チーム一丸全員で狙っていきます」

左フランカー佐藤諒(政経4=国学院久我山)

――今日の試合へはどのような思いを持って臨みましたか。

 「いつAチームに呼ばれても試合でいいパフォーマンスができるようにずっと準備はしてきています。今日の試合もその流れは崩しませんでした。個人のパフォーマンスとしては、ジャッカルも決まって、キャリーも出せて、タックルも外さなかったので、個人的には満足とまではいきませんがまあまあな出来でした」

小椋

――今日の試合の振り返りをお願いします。

 「おそらく4年生最後の練習試合で、Aチームを次の準決勝に向けて勢いづかせられるようにということを意識しました。僕ができることはしっかり体を張ることだと思います。4年生として引っ張るということもそうですし、自分の持ち味のディフェンスは上手く出せたかなと思います」

左ウイング釜光太郎(商4=明大中野)

――今日の試合の振り返りをお願いします。

 「自分たちは最終戦かもしれませんが、Aチームの大学選手権につながってくると思うので、4年生全員から気持ちをつくって話をすることを心がけました。Aチームがいいだけではだめだと思っていて、下のチームがレベルアップすることによって上にもいい影響が与えられると思います」

フルバック廣渡将(商4=東福岡)

――今日の試合の振り返りをお願いします。

 「1本目は4年生主体のメンバーで、4年間やってきたことをやろうと言っていました。相手ディフェンスに捕まったりして、なかなか練習でやってきたアタックをできなくて、自分たちのミスで主導権を握れませんでした。来年の後輩たちがリベンジしてやってくれると思います」

紀伊

――トライシーンを振り返ってください。

 「先輩方がゲインしてくれました。順目に多く相手が回っていて、そこで逆サイドにピックをしたという形です。トライは取れましたが、練習と違う形で、パワーのゴリ押しだったので改善したいと思います」

花村

――今試合はどのような対策をして臨みましたか。

 「相手のディフェンスに対して、上がらずに深めでもらい、センターに早めにパスすることで、センターに余裕を持ってボールをもらえる状態を作ろうということを心がけました」

小島

――今日の試合の振り返りをお願いします。

 「練習からミスが多くて、そこが試合に出てしまった。それは今のABチームも全部変わらないところなので、チーム全体で修正できたらいいと思います」