タフショットを外し速攻を浴びる『悪循環』に陥るパラリンピックを戦う車椅子バスケットボール日本代表は、第2戦をスペインと戦った。前日に行われたトルコとの初戦では、接戦を演じながらも終盤に突き放されて敗北。この試合でも悪かった部分を修正できず、…

タフショットを外し速攻を浴びる『悪循環』に陥る

パラリンピックを戦う車椅子バスケットボール日本代表は、第2戦をスペインと戦った。

前日に行われたトルコとの初戦では、接戦を演じながらも終盤に突き放されて敗北。この試合でも悪かった部分を修正できず、トルコ戦の再現となってしまった。

立ち上がりは互いにシュート精度が上がらない我慢の展開。日本は藤本怜央、香西宏昭のダブルエースが連続得点を挙げて、11-8とリードして第1クォーターを終える。しかし、ワンマン速攻や高確率のミドルシュートが飛び出して勢いに乗るスペインに対し、日本は千脇貢や豊島英が巧みな連携からゴール下のシュートを決めて食い下がるも、23-26と逆転され前半を終えた。

そして後半、またしても悪夢のような時間がやって来た。時間が経過するごとに動きが良くなるスペインのディフェンスを崩せなくなり、チャンスを作れないまま24秒のショットクロックギリギリでの無理なシュートを強いられる。そのリバウンドからワンマン速攻を許すなど悪循環に陥り、第3クォーターを終えた時点で27-42と大差を付けられてしまう。

第4クォーターでは鳥海連志のスピード感溢れるプレーや藤澤潔の正確なミドルシュートなどが見られ、ベンチメンバーの健闘がチームに再び活力を与えたが、それでも逆転するまでの力はなく、39-55で試合終了。

香西が11得点、千脇が10得点を記録するが、昨日22得点の藤本が6得点と最後までシュート精度を欠いた。フィールドゴールの確率はスペインの41%に対して日本は27%。また3ポイントシュートは8本打って1本も決まらなかった。

トルコ戦よりも速攻への意識や3ポイントシュートを多投するなど改善された部分も見られた。しかし、シュートが決まらない時間帯にリバウンドからの速攻を許し、点差を広げられてしまったところは改善できなかった。決して動きは悪くないものの、流れが相手に傾きかけた時間帯に踏みとどまることができない。その結果の連敗スタートであり、今後も同じ轍を踏むようでは「6位以上」への道は閉ざされてしまう。

第3戦は日本時間の明日朝9時からオランダと戦う。イギリス遠征で勝利しているだけに決勝トーナメント進出へ向け取りこぼしは許されない。最初の2試合は深夜帯の試合だったが、オランダ戦は日曜朝9時と見やすい時間帯で、NHKでも生中継の予定。リオで戦う車椅子バスケ日本代表を是非応援してもらいたい。