12月15日、阪神甲子園球場で行われた三菱電機杯第74回毎日甲子園ボウルのハーフタイム、主将・石川力也(4年)を含む愛媛大学7名の部員が全国の支援していただいた方に感謝を伝えるため、フィールドに立った。

10月6日未明、愛媛大学山越グラウンドで火災が発生(容疑者は11月25日逮捕)。負傷者は出なかったが、アメリカンフットボール部、女子ラクロス部、女子サッカー部が使用している倉庫2棟が全焼した。倉庫に置いていたヘルメットやショルダーパッド、スパイクなど、用具のほとんどが灰になり、6日後に控えるリーグ戦セカンドステージ1回戦に出場できるかわからない状況に陥った。

しかし、全国92の団体および個人から用具の譲渡や貸与、203の団体および個人から合計4,865,867円の支援金が瞬く間に集まった。火災発生2日後には防具なしの練習を実施し、5日後には全選手の用具が揃い、ショルダー・ヘルメットをつけた練習を行った。練習内容が入れ替わったものの、万全の準備をして試合に臨むことが出来た。

初めて甲子園球場のフィールドに立った石川は、33,000人の観客が見守る中、1分を越えるスピーチを一度も言い直すことなく、堂々とした姿勢で感謝の気持ちを伝えた。会場からは暖かい拍手が送られた。

スピーチ後、『めちゃくちゃ緊張しました』と、安堵の表情で言う石川の背中をチームメイトが優しく叩いていた。

「火災直後はどうしたらいいかもわからない状態でしたが、支援してくださった皆さんのおかげで最後までシーズンを戦い抜くことが出来ました。実際に支援してくださった方以外にも情報を拡散してくださった方もたくさんいます。できるだけ多くの人に自分たちの感謝を伝えたかったので、このような機会を用意してくださった皆様には感謝しかありません」と、石川は支援に携わったすべての人に感謝を伝えた。

現在、支援していただいた方のうち、連絡先がわかる方全員に御礼状を発送、借用した防具類の返却を終えている。必要な用具を購入し、残った支援金は、同様の被害を受けた女子ラクロス部、女子サッカー部の支援および部室再建の費用として、全額を大学へ寄付する手続きを行なっている。