マーリンズのイチロー外野手が7日(日本時間8日)の本拠地フィリーズ戦で今季24度目のマルチ安打を放った。■短期間で歴代単独26位浮上、安打数ランキング駆け上がるイチローに米紙も注目 マーリンズのイチロー外野手が7日(日本時間8日)の本拠地フ…

マーリンズのイチロー外野手が7日(日本時間8日)の本拠地フィリーズ戦で今季24度目のマルチ安打を放った。

■短期間で歴代単独26位浮上、安打数ランキング駆け上がるイチローに米紙も注目

 マーリンズのイチロー外野手が7日(日本時間8日)の本拠地フィリーズ戦で今季24度目のマルチ安打を放った。初回に今季4本目となる三塁打を放つと、5回には左前安打をマーク。いずれも得点につながる一打となり、6-0の勝利に貢献した。自身、5試合連続安打でメジャー通算3021安打とし、歴代単独26位に浮上。これを受け、地元紙「マイアミ・ヘラルド」電子版は3000安打達成後も安打を積み重ねるベテランを特集する記事を掲載した。

 この日「2番・左翼」で先発した42歳は初回、1死走者なしでヘリクソンのチェンジアップを右翼線へはじき返し、一気に三塁に到達。これで通算3020安打とし、ラファエル・パルメイロと並ぶ歴代26位に浮上すると、5回には無死一、二塁の好機で、左前安打。これでパルメイロを一気に抜き、歴代単独26位とした。

 ここ5試合で8安打4打点と勢いに乗るベテランに試合後、地元紙は「マーリンズの安打製造機、イチロー・スズキはベースボールレジェンドの階段を駆け上る」との見出しで特集記事を掲載。「(3000安打の)偉業達成から1か月経過したが、イチローは打ち続けている。彼はさらに21本のヒットを放ち、水曜日にはラファエル・パルメイロを抜き歴代26位となった。通算3000安打を成し遂げた後、イチローは偉大な打者の階段を駆け上っている」とレポートし、3000安打達成以降、通算安打数で抜き去った打者を写真とプロフィール付きで紹介した。

■短期間で歴代単独26位浮上、安打数ランキング駆け上がるイチローに米紙も注目

 イチローは8月7日の3000本到達時点で歴代29位のロベルト・クレメンテと肩を並べると、その後、アル・ケーライン(3007安打)、ウェイド・ボッグス(3010安打)、パルメイロといった名手たちに追いつき、追い越してきた。50歳まで現役を見据えているイチローにとってランキングを駆け上がることは自然な流れかもしれないが、米紙は金字塔達成後も安打を積み重ねてきた経過を振り返り、短期間でランキングを駆け上がっているベテランに賛辞を贈った。

 それでは今年はどこまで記録を伸ばすのか。イチローは今月7日時点で86安打を放っており、シーズン99安打ペース。単純計算で13安打を放つとすれば、3034安打となり、3023安打のルー・ブロックを抜いて歴代25位でシーズンを終えることになる。ただ、24位につけるアレックス・ロドリゲス(3041安打)にも残り20安打と迫っており、今の調子を維持していけば、決して届かない数字ではない。また、その上にいる23位ロッド・カルー(3053安打)には残り32本となっている。

 今年は限られた出番の中で、4月に打率.333と好スタートを切り、5月は.316、6月は.368と好調をキープ。しかし、後半戦は徐々に失速し、7月は.250、8月は.209と数字を落としていた。それでも9月は現時点で.333と復調。通算打率も.298まで戻して3割復帰も目前にまで迫っている。

 プレーオフ進出を狙うチームにとっても、イチローの活躍は不可欠。米紙も「イチローの記録更新は今シーズン残り22試合続いていく」とレポートし、ベテランが積み重ねるヒットに注目している。