アメリカ・ニューヨークで開催されている「全米オープン」(8月29日~9月11日/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、第10シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)が18歳のアナ・コニュ(クロアチア)をわずか57分のうちに6-2 6…

 アメリカ・ニューヨークで開催されている「全米オープン」(8月29日~9月11日/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、第10シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)が18歳のアナ・コニュ(クロアチア)をわずか57分のうちに6-2 6-2で下し、初のグランドスラム大会ベスト4に進出した。

 第6シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)を倒した4回戦でマッチポイントをしのいでいたプリスコバは、前哨戦のシンシナティ優勝によるブレイクと、このところの10連勝の勢いに乗って、ついに準決勝にたどりついた。

 その準決勝で対戦するのはビーナスの妹セレナとなった。第1シードのセレナは第5シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)を6-2 4-6 6-3のフルセットで破って勝ち上がった。

 プリスコバはシンシナティの決勝で今大会の第2シード、アンジェリック・ケルバー(ドイツ)も倒している。

 全米オープンに先立ち、プリスコバはWTAランキングのトップ20の中で、グランドスラム大会で一度も3回戦を超えたことのない唯一の選手だった。しかし今、彼女はコニュを下し、ついにその段階を超えたのだ。

 「正直、それがいつこようと気にしないわ」とプリスコバ。「私はただ、それが今で、ついにきたということをうれしく思っているの」。  プリスコバは第1セットの自分のサービスゲームではわずか1ポイントしか落とさず、一度も相手にブレークポイントを与えなかった。  「彼女のサービスはよすぎたわ」とコニュは脱帽した。  プリスコバは世界ランク92位のティーンエイジャー、コニュのサービスを試合の最初のゲームで破り、最初から相手を劣勢に追い込んだ。

 「私はとても落ち着いて、攻撃をしかけていた」とプリスコバは振り返る。  身長186cmのプリスコバは、今季の女子ツアーで最多のサービスエース数を誇る。もっとも彼女はその武器でこの試合を支配したわけではなかった。やはりビッグサーバーであるコニュは、実際この試合でプリスコバより多くのサービスエースを決めている(コニュが4本でプリスコバが3本)。

 しかしコニュは打ったファーストサービスの半分を入れることができたにすぎず、4本のダブルフォールトと27本のアンフォーストエラーをおかして4度サービスをブレークされた。  コニュはこの全米オープンから大いに勢いを得ることができるだろう。故障に苦しんだ期待外れのシーズンのあと、今、彼女のランキングはキャリア最高の51位に浮上することが予想されている。彼女はこの全米の前にはグランドスラム大会で3回戦を超えたことはなかったが、今回、4回戦で第4シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)を倒して初めてトップ10選手に対する勝利も挙げた。(C)AP