2019年テニス爆笑場面集！10選＜後編＞

テニスは、様々な感情に満ちたスポーツだ。時にプレーヤーはコート上で感情的になり、ドラマが生まれる。2019年「全米オープン」の大坂なおみ（日本／日清食品）とココ・ガウフ（アメリカ）の試合では、勝った大坂が涙のガウフを励ます心温まる一幕があった。そしてスポーツでは常に面白い場面が生まれる。ウェブメディア Essentially Sportsが、2019年のテニス珍場面を紹介している。早速、振り返ってみよう。

6.テニスの試合中に突如サッカー？

6月の「ATP500 ハレ」では、ブノワ・ペール（フランス）とジョーウィルフリード・ツォンガ（フランス）が試合中に突然サッカーを始めた。ペールがサーブを打った瞬間、ラケットが手から離れ、飛んで行ってしまったのだ。ラケットを失ったペールは、ツォンガのリターンに対して足でボールを返した。するとこれをツォンガは胸でトラップ、膝でリフティング後に蹴り返すと、“サッカーテニス”で見事なラリーが続いた。最後はペールがボレーシュートを試みたが、これはミートせず。（中継のアナウンサー「がっかりですね」）突如始まった足技の応酬は、観衆の拍手と共に終わった。ツォンガは、テニスと“サッカーテニス”の両方で、ポイントを獲得した。

7.「おはよう！」会見で寝ていた記者をナダルが起こす

テニスではかなり珍しいシーンだが、「全豪オープン」でのラファエル・ナダル（スペイン）の会見中、イタリアのテニス記者Ubaldo Scanagatta氏が寝落ちしていた。それを見つけたナダルが記者を少しイジると、会見場は笑いに包まれた。

「今日の会見はつまらないからね…（記者が起きたのを見ると）ボンジョルノ（おはよう）、ウバルド。問題ないよ、僕が言うことにもっと集中するために、目を閉じていたのを知っているから」とナダルは言った。

8.フェデラー、記者に転職をすすめる？

「ウィンブルドン」4回戦では、ロジャー・フェデラー（スイス）はマッテオ・ベレッティーニ（イタリア）に1時間ちょっとという短い試合時間で圧勝した。ベレッティーニはこの敗北までは「ATP250 シュツットガルト」での優勝を含め、芝コートで8連勝を記録し、一躍注目を集めていた。

試合後の記者会見で、またもビッグ3と面白い会話を繰り広げたのはイタリア人テニス記者のUbaldo氏で、2019年の最も面白い場面の1つとなった。

記者「ベレッティーニはシュツットガルトで優勝、ハレで準決勝進出と、絶好調だったのを見ました。そんな彼に圧勝できたのはなぜですか」

フェデラー「ハレではあなたを見なかったよ（笑）」

記者「試合は見ました」

フェデラー「自宅で、寝室のテレビでリラックスしながら見たんだね（笑）」

記者「確かにそうですけど、それでも試合は見ました。そして、今朝の記事に“ベレッティーニがフェデラーを倒せるとは思わないが、それでもベレッティーニが1-6、2-6、2-6で負けるようなことはないだろう”と書いたんです。なのに正にそのスコアで負けてしまった。そこで私があなたに聞きたいのは…」

フェデラー「あなたが仕事を変えるべきかどうか、ってこと？転職を考えてみたら。（笑）」

9.キリオスが女性記者の評判を台無しに

「ウィンブルドン」2回戦でナダルに敗れた後の会見で、ニック・キリオス（オーストラリア）は女性記者のLucia Hoffman氏に対して、気まずい瞬間を作った。

その試合の前夜キリオスは、大会会場であるオールイングランド・クラブから1.5kmほど離れたパブに行っていたが、Hoffman氏も同じパブにいたようだ。記者会見でHoffman氏が質問し始めると、彼女を遮って「あなた、昨晩パブにいたよね！」と問いかけたキリオス。Hoffman氏は、「ええ、いましたよ。（それをここで言うことで）私の評判は台無しだわ！」と答えるはめになった。

10.試合中にスプリンクラーが故障し大パニック！

アクシデントが起きたのは「ウィンブルドン」混合ダブルス1回戦、アルテム・シタク（ニュージーランド）／ラウラ・シグムンド（ドイツ）ペアと、ケン・スクプスキ（イギリス）／ダリヤ・ユラク（クロアチア）ペアの試合中だった。コートチェンジの間、審判台の後ろに設置されたスプリンクラーが突然壊れ、ものすごい勢いで水を放出。シタクとシグムンドは慌てて避難、止まったと思えばまた噴き出す水に翻弄された。

突然のアクシデントにもかかわらず、シタク／シグムンドのペアは、3セットで試合に勝利。2019年テニスの最も面白い場面の1つとして、記憶に刻まれた。

（テニスデイリー編集部）

※写真は「全豪オープン」でのナダル

(Photo by TPN/Getty Images)