「男子テニス界のBIG3」ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の存在感や、その牙城を崩そうというダニール・メドベージェフ(ロシア)、…

「男子テニス界のBIG3」ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の存在感や、その牙城を崩そうというダニール・メドベージェフ(ロシア)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)ら若手の初トップ10入りなど、群雄割拠の様相を呈した今シーズン。ATP(男子プロテニス協会)の公式YouTubeでは、そんなトップ選手たちの2019年ベストショット集を動画公開している。

そのなかで今回は世界ランキング6位、21歳チチパスの名プレーを紹介する。

動画で複数紹介されて際立っているのは、片手から繰り出される強力なバックハンドウィナー。一方、相手側のネット際すれすれに落とすドロップボレーもある。2018年には「最も上達した選手賞」を受賞したチチパスだが、2019年シーズンでますますそのパワーとテクニックがレベルアップしていることを感じられるだろう。

また、身体能力が非常に高いことで知られるガエル・モンフィス(フランス)にネット前に詰められながらも、いとも簡単そうにパッシングショットを決めるという鮮やかなプレー。さらにはツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」で、フェデラーを相手にお株を奪うような片手バックハンドのダウン・ザ・ラインを繰り出すなど、21歳にして光るプレーが目白押しとなっている。

世界6位で今シーズンを終えたチチパスは、今年初めてトップ10入りを果たした期待の若手。ネットにも果敢に詰めるオールラウンドプレーヤーで、相手を崩して自分で決めるパターンまで持っていける我慢強さもある。なお、叔母のご主人が日本人であるため親日家だ。

2019年シーズンはハードコートとクレーコートの大会で計3つのタイトルを獲得。その中にはツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」での初優勝も含まれている。

来シーズン、若手の旗頭・22歳アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)や、チチパスと同じく今年初トップ10入りを果たした23歳メドベージェフとのライバル関係が注目されるとともに、「BIG3」からの世代交代は進むのかファンの関心が高まる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「Nitto ATPファイナルズ」でのチチパス

(Photo by Julian Finney/Getty Images)