今年33歳というベテランになりながらも、「全仏オープン」と「全米オープン」を制し、年末ランキング1位にも輝いたラファエル・ナダル(スペイン)。その活躍の要因の一つに、サーブが進化したことが挙げ…
今年33歳というベテランになりながらも、「全仏オープン」と「全米オープン」を制し、年末ランキング1位にも輝いたラファエル・ナダル(スペイン)。その活躍の要因の一つに、サーブが進化したことが挙げられる。
ATP(男子プロテニス協会)は、2019年のナダルの1試合あたりの平均サービスエースの数が、18年のキャリアで最多となる4.5本だったと伝えている。昨年までで最も多かった年は、2010年の3.8本、次点で2017年の3.6本だった。それが今年初めて4本以上となったのである。
サービスエースが増えると、サービスゲームのキープのプレッシャーは減り、それは他の数字にも表れている。2019年のサービスゲーム勝率は90.1%を記録。これはこの10年で最高だった2010年と同じ数字である。
ATPには「サーブレーティング」と呼ばれるサービスゲームでの強さを表す指標(ファーストサーブポイント獲得率、サービスゲーム勝率などから算出)があるが、その指標でもこの10年で3番目に高い292.7を記録した。
この292.7という数字は、2019年シーズンでは6位にあたる。1位からジョン・イズナー(アメリカ)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、ライリー・オペルカ(アメリカ)、ロジャー・フェデラー(スイス)、ニック・キリオス(オーストラリア)となっており、ビッグサーブが特長である彼らに次ぐ数字なのだ。
ベテランの域に入りながらもサーブが強化できることを証明したナダル。来年もその活躍に期待がかかる。
【ナダルのこの10年のサーブに関する数字】
年 サーブレーティング サービスゲーム勝率 平均サービスエース本数
2019年:292.7 90.1% 4.5本
2018年:284.2 86.4% 2.6本
2017年:294.4 89.2% 3.6本
2016年:274.8 81.0% 2.2本
2015年:279.1 83.3% 2.8本
2014年:284.7 85.3% 3.1本
2013年:288.5 88.1% 2.7本
2012年:289.0 87.8% 3.3本
2011年:280.7 83.3% 3.4本
2010年:294.4 90.1% 3.8本
(テニスデイリー編集部)
※写真は「デビスカップ」決勝ラウンドでのナダル
(Photo by Alex Pantling/Getty Images)