凍てつく寒さの中、西武園競輪場にて第53回早慶自転車競技定期戦(早慶戦)が行われた。1種目ごとに上位に入った選手に勝ち点が与えられ全5種目の総合得点を競う。早大はほとんどの種目で上位を独占し、見事に早慶戦17連覇を達成した。

 全5種目の中でも特に早大が力の差を見せつけたのがエリミネーションレースである。エリミネーションレースは周回ごとに最後尾の選手1名が脱落していき、残り選手が2名になった時点で最終ラップになる種目。早大からは11人、慶大からは15人の計26人が出走した。順当に人数が絞られていく中で慶大の選手が全員脱落したため、安倍大成主将(スポ3=岩手・紫波総合)、小野寛斗(スポ3=神奈川・横浜)、片野陸(スポ3=長崎・鹿町工)、山本真寛(社3=青森・八戸工大第一)、河野翔輝(スポ2=奈良・榛生昇陽)、細田悠太(スポ1=鹿児島・南大隅)、池上あかり(スポ1=福岡・祐誠)の早大の7人の対決となる。最終的に小野寛と河野の2人が残り、小野が先輩として力を見せこの勝負を制した。そのほか、1キロメートルタイムトライアルでは小野豪太(スポ1=岐阜・鶯谷)が優勝、チームパーシュートとチームスプリントでも慶大に勝利したため、総合得点では慶大に差をつけ早慶戦17連覇を決めた。


早めにエリミネーションレースを終えた短距離専門の選手たち(左から佐藤、川副、小野豪)

 「この寒い中でベストパフォーマンスはみんな発揮できなかったんですけど、今回は勝つという面でチームでいい働きができたと思っています」と早慶戦を振り返った安倍。早慶戦17連覇といい形で2019年を締めた。「新体制になって部の働きかけというか練習の方法など組織的にも少しずつ変化していっている」(安倍)。今年は全日本大学選手権(インカレ)で総合5位という悔しい結果になってしまったが、来年のインカレ総合優勝に向けて準備は着々と進んでいる。


早慶戦17連覇を達成した早大

(記事 菅沼恒輝、写真 加藤千咲、小林理沙子)

結果

▽ケイリン

小野寛 2位

佐藤威吹(スポ1=岩手・紫波総合) 3位

川副雷斗(スポ2=熊本・九州学院) 6位

▽エリミネーションレース

安倍 6位

小野寛 1位

片野 7位

山本 5位

小泉夢菜(スポ3=埼玉・浦和工) 11位

川副 24位

河野 2位

小野豪 20位

佐藤 19位

細田 3位

池上 4位

▽1キロメートルタイムトライアル

安倍 3位 1分13秒41

小野豪 1位 1分11秒45

▽オープン1キロメートルタイムトライアル

小泉 9位 1分24秒78

吉田武瑠(商1=神奈川・桐光学園) 1分16秒68

▽チームスプリント

安倍・小野豪・佐藤 1位 1分21秒94

▽4キロメートルチームパシュート

片野・山本・河野・細田 1位 4分38秒80

コメント

安倍大成主将(スポ3=岩手・紫波総合)

――主将として早慶戦も振り返ってチームとしてはいかがでしたか

この寒い中でベストパフォーマンスはみんな発揮できなかったんですけど、今回は勝つという面でチームでいい働きができたと思っています。

――早慶戦17連覇となりました

途切れなくて良かったなと思っています(笑)。

――ご自身が出場された1キロメートルタイムトライアルを振り返っていかがですか

記録が先々週の六大学よりもすごくタイムが悪くて、岩手出身なのに寒さに耐性がないというか、実力というか全く駄目でしたね。仕方がないなという感じです。エリミネーションでは1点稼げたので良かったかなと思っています(笑)。

――集団を引く場面もありましたが、出場前から前に出ようと決めていたのですか

前の方には行きたかったんですけど、そしたら前の方に出てしまったので、このまま行った方が残れるかなと思って。あとは後ろでまだ行けるという感じで、早稲田だけになったので6位で終わりにしました。

――チームスプリントは作戦はありましたか

いや、個々の実力を全て発揮するというかたちでしたね。僕は1走で走ったんですけど、1走のタイムとしては良かったので、あとは寒い中2、3走もよく頑張ってくれたなと思っています。

――今季のトラックシーズンを振り返って

部活全体としてはインカレでは総合優勝を目指して頑張ってきたんですけど、結果振るわず総合5位というかたちで悔いの残る年だったなとは思っています。新体制になって部の働きかけというか練習の方法など組織的にも少しずつ変化していっているので来年に向けての準備は着々と進んでいると思います。

――冬季に強化していきたいポイントは

短距離の人たちは根本的な筋力アップを図っていきたいなと思っています。場全体としてはインカレでは団体種目が得点に大きく関わってくるので、短距離は課題をクリアしていってタイムにつなげていきたいです。中長距離はリーダーに任せてあるので、団体を中心に頑張っていきたいなと思います。

小野寛人(スポ3=神奈川・横浜)

――ケイリンのレースを振り返っていただきます。慶応の動きに対してプランはありましたか

特になくて、1位取れればいいかなくらいの気持ちで臨みました。

ーー最後のシーンを振り返っていかかですか

アップもしっかりできていなくて、寒くて足も動かないなか、あのくらいかなって。気楽に走っていたのであんなもんかな、と。

――エリミネーションは優勝されました

最後は早稲田だけになって、早稲田だけだったらもういいやと思ったんですけど、池上が残っていたので、池上には負けられないと思って。それまでは頑張ろうと思って。そしたら最後までいけちゃったので。後輩には負けられないなと思って走りました。

――最後のチームパシュートはいかがでしたか

僕は出ていないんですけど、チームパシュートに限っては人数がいた方が誰かがけがしても、来年のインカレ(全日本大学対抗選手権)に向けてしっかりできるので。誰が走っても同じタイムというのがベストだと思うので、少し人を入れ替えて今回はやったんですねど、寒いわりには頑張っていたという印象があるので良かったと思います。

――早慶戦17連覇となりましたが、お気持ちは

うれしいです。インカレ、六大学と早稲田は頑張ってきてさすがに早慶戦では負けられないというのはあるので、これからも20連覇、30連覇とどんどん続けていけたらなと思います。

――今後のレース予定や、目標などありますか

来年はインカレと、全日本選手権を個人としては狙っていきたいなと思っていて、そこに合わせられればなと思います。来年は一番、インカレ総合優勝を狙える年だと思っているので、総合優勝を目指しながら、個人としても優勝を目指して頑張っていきたいと思います。

小野豪太(スポ1=岐阜・鶯谷)

――1キロメートルタイムトライアルを振り返って

オフシーズンで気温も低いなかで冬のトレーニングに切り替えた成果が出たというのが一つです。六大学でもタイムトライアルで結果が出せたのでこのまま来年に続けていけるように冬のトレーニングも怠らず頑張っていきたいです。

――チームスプリントを振り返って

一走の安倍さんのペースがとても速く付くのがキツかったのですが、2走の佐藤くんの周で足をためることができたのでスムーズに自分の周回に入ることができました。ですが専門の1キロとは異なり1200メートル走ることもあり最後の200メートルがキツくタイム的にも少し落ちていると思うので、インカレに向けてその部分を改善し後半でもタイムを上げていける選手になりたいです。

――「二冠の男」と称えられていましたが

人数の少ない早慶戦とはいえ大学に入ってから初めて1位を取れたので素直に嬉しいです(笑)。他の大会でも1位を取れるように頑張っていきたいです。

――初めての早慶戦でしたが

慶應に友人がいることもありいつもの試合とは違ったリラックスしたムードで走ることができて楽しかったです。

池上あかり(スポ1=福岡・祐誠)

――エリミネーションレースを振り返って

エリミネーションは苦手な種目なのですがレース中に男子選手がアドバイスをくれて最後の方まで走ることができたので良かったです。

――男子選手と一緒でしたが

あまり一緒に走ることはないですが早稲田の選手が多くいたため心強かったです。

――ポイントレースを振り返って

(エリミネーションが)終わったあとかなりキツかったので大丈夫かなと心配していたのですが、寒かったなかで身体が温まったので逆にいい感じでした。

――改めて結果については

意外と最後のスプリントとかもできたので良かったです。

――初めての早慶戦でしたが

初めて大人数でエリミネーションができて楽しく、来年も楽しみだなと思います。