広島が25年ぶりの優勝に向けたマジックを4に減らし、9月7日の「史上最短V」に盛り上がりを見せているが、セ・リーグではクライマックス・シリーズ(CS)進出をかけた争いも近年にない白熱した展開となっている。その中心にいるのが、DeNAだ。■4…
広島が25年ぶりの優勝に向けたマジックを4に減らし、9月7日の「史上最短V」に盛り上がりを見せているが、セ・リーグではクライマックス・シリーズ(CS)進出をかけた争いも近年にない白熱した展開となっている。その中心にいるのが、DeNAだ。
■4位ヤクルトとの直接対決は残り7試合、DeNAは悲願のCS進出なるか
広島が25年ぶりの優勝に向けたマジックを4に減らし、9月7日の「史上最短V」に盛り上がりを見せているが、セ・リーグではクライマックス・シリーズ(CS)進出をかけた争いも近年にない白熱した展開となっている。その中心にいるのが、DeNAだ。
現在3位をキープ。球団創設5年目で初となるCS進出に向け、なんといってもカギとなるのは4位・ヤクルトとの直接対決だろう。
5位の阪神が自力でのCS進出が消滅し、2チームによるマッチレースが濃厚。DeNAはヤクルトに2ゲーム差をつけているが、6日からの3連戦(横浜)を皮切りに、残り16試合で実に7試合も直接対決を残している。この対決の結果いかんでは、あっさりと順位をひっくり返される危険もはらむ。
今季の対戦成績は、ここまでDeNAが11勝7敗と勝ち越している。ただ、楽観視できない要素もある。その一つが、ヤクルトの怪我人の復帰だ。
8月に左肋骨挫傷で離脱していた昨季のトリプルスリー男、山田は同25日に復帰し、バレンティンとクリーンアップを形成。山田だけではない。昨季のリーグ最多安打男・川端も、6日から復帰する可能性がある。これ以上ない怖い存在が、難敵として立ちはだかりそうだ。
■DeNAの不安の種は…
8月16日から予定されていた神宮3連戦は、雨のため2試合が中止。代替試合は今月に組み込まれ、当時は戦線離脱中だった2人が戦力としてグラウンドに立てるのは、ヤクルトにとっては恵みの雨であり、DeNAにとっては不運でもある。夏の雨が結果的にCS進出の勝負の分かれ目になる可能性もゼロではない。
逆にDeNAには不安の種もある。不動の4番・筒香の負傷だ。3日の阪神戦(甲子園)で右足甲に自打球を当てた影響により、4日の試合を欠場した。大事を取ってのものだが、残り試合を万全の状態で出場し続けられるかは不透明。リーグ1位38本塁打を放っている主砲の状態が、命運を握っていると言ってもいい。
本来の強力打線のコマが戻り、上がり目という点においてはヤクルトに分があるだろう。しかし、12球団で唯一CS経験のないDeNAにとって、そんな苦境も悲願達成には超えなければいけない壁でもある。
就任1年目のラミレス監督は「ここまで来たら、先を見ずに1試合1試合戦い、勝ちを拾っていくだけ」と一戦必勝の姿勢を強調する。
果たして、最後に笑うのはDeNAか、ヤクルトか。DeNAが失速すれば、5位・阪神、6位・中日を巻き込んだ大混戦となる可能性もある。今年のCS争いは、シーズン終了目前までもつれる展開となりそうだ。