イチロー外野手が所属するマーリンズが4日(日本時間5日)の敵地インディアンス戦で痛恨のサヨナラ負けを喫した。3-3の同点で迎えた9回にイチローの適時二塁打などで2点を勝ち越しながら、その裏にロドニーが炎上。■イチローマルチ&勝ち越し二塁打も…

イチロー外野手が所属するマーリンズが4日(日本時間5日)の敵地インディアンス戦で痛恨のサヨナラ負けを喫した。3-3の同点で迎えた9回にイチローの適時二塁打などで2点を勝ち越しながら、その裏にロドニーが炎上。

■イチローマルチ&勝ち越し二塁打も…マーリンズ逆転サヨナラ負けで3連敗

 イチロー外野手が所属するマーリンズが4日(日本時間5日)の敵地インディアンス戦で痛恨のサヨナラ負けを喫した。3-3の同点で迎えた9回にイチローの適時二塁打などで2点を勝ち越しながら、その裏にロドニーが炎上。5-6の逆転サヨナラ負けを喫した。これで3連敗。ナ・リーグ東地区3位につけるチームはついに借金生活に突入し、この日ナショナルズに勝利した同地区2位のメッツとゲーム差3に開いた。それでもマッティングリー監督はプレーオフ進出に向けて不屈の闘志を見せている。地元紙「マイアミ・ヘラルド」がレポートしている。

 この日、「1番・右翼」で先発したイチローは1点リードで迎えた7回1死一塁で右前安打をマークし、プラドの適時打へとつなげると、同点の9回無死二塁ではリーグ屈指の救援左腕ミラーから右翼へのタイムリー二塁打を記録。その後、5点目のホームも踏み、貴重な追加点をもたらした。

 地元マイアミで試合を中継した「FOXスポーツ・フロリダ」では解説の元阪神、エドゥアルド・ペレス氏もその打撃を称賛。「イチローが不屈の精神を見せました。2ストライクから外角のボールでしたが、集中していました。そして、大事なことはマーリンズがオテロ、ショー、ミラーというブルペンのタフガイ3人から得点を奪ったことです」と称えた。

 しかしイチローをはじめとする打撃陣の奮起は水泡に帰す。その裏、マウンドに上がったロドニーが2安打3四球で3失点。最後はチゼンホールにサヨナラ打を浴びて、まさかの逆転負けを喫した。

■地元紙「彼らは死んでいない」、その理由は…

 マイアミ・ヘラルド紙はこの試合展開を「ひどい試合だった」とバッサリ切り捨てる一方、「だが、彼らは死んではいない」とレポートした。

 その理由として同紙はワイルドカードを争うライバル球団が思うように白星を積み重ねられていない状況を挙げている。8月以降、マーリンズが11勝21敗と失速する一方、カージナルスが15勝15敗、ジャイアンツが12勝19敗、パイレーツが15勝16敗、ロッキーズが13勝18敗と低迷したことをレポート。これを受け、マッティングリー監督も「10日前、どのチームが好調になるかという話をしていた。そしてどこもそうなってはいない」、「どこも冷えたと言えるね」と語ったという。

 現在、ナ・リーグのワイルドカード争いはジャイアンツが首位に立ち、プレーオフ進出圏となる2位カージナルスをゲーム差1でメッツ、3.5差でパイレーツ、4差でマーリンズ、6.5差でロッキーズが追う展開。まだ逆転進出の可能性は残されている。

 記事の中で指揮官も「まだ魔法を起こせる余地はある」と語り、「後ろ向きになることはない。ここから好調になったり何かを巻き起こす可能性があるということは分かっているのだから」と前向きな姿勢を見せている。

 主砲スタントンが離脱するなど負傷者に苦しめられ、投手陣も踏ん張れない状況が続いているマーリンズ。この逆境から再び巻き返すことができるか。