グランドスラムの優勝は今年もBIG3が独占した一方、ドミニク・ティーム(オーストリア)、ダニール・メドベージェフ(ロシア)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)といった中堅・若手も躍進した201…

グランドスラムの優勝は今年もBIG3が独占した一方、ドミニク・ティーム(オーストリア)、ダニール・メドベージェフ(ロシア)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)といった中堅・若手も躍進した2019年の男子テニス。ツアーでは今年も多くの名プレーが生まれた。今回は、双子のマイク・ブライアン(アメリカ)とボブ・ブライアン(アメリカ)による、息の合ったコンビネーションでの鉄壁のネットプレーを紹介する。

このプレーが生まれたのは、3月の「ATP1000 インディアンウェルズ」ダブルス1回戦、カレン・ハチャノフ(ロシア)/メドベージェフのロシアペアとの対戦でのこと。

ブライアン兄弟側のサーブで始まると、すぐに二人ともネットへつく。ロシアペアは力強いショットでパスを狙うが、ブライアン兄弟は華麗なフットワークやタッチ、反射神経でいずれもしっかり返球。途中で左右のポジションを変える際も、息がバッチリ合っており、ロシアペアに隙を見せない。ラリーは30本以上続き、強打で破ろうとするロシアペアと、絶対に抜かせないブライアン兄弟による意地と意地のぶつかり合いとなった。しかし36本目のハチャノフの強打は、ブライアン兄弟のプレッシャーに負けてか、ついにネットにかかった。

このダブルスならではのスーパーラリーに観客も大歓声を上げ、ブライアン兄弟もジャンピング胸タッチで喜んだ。

ブライアン兄弟は現在41歳。25年のキャリアでオープン化以降史上最多の118タイトルを獲得しているペアだ。グランドスラムでは16回、マスターズ1000では39回、ツアー最終戦では4回優勝し、2012年の「ロンドンオリンピック」では金メダルを獲得している。

そんなブライアン兄弟の雄姿を見れるのも2020年まで。8月末からの「全米オープン」を最後に引退することを既に発表している。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP1000 インディアンウェルズ」でのブライアン兄弟

(Photo by Yong Teck Lim/Getty Images)