マインツ戦にフル出場した鎌田大地(フランクフルト) 今季のフランクフルトには、あるシチュエーションで勝てないというジンク…

マインツ戦にフル出場した鎌田大地(フランクフルト)
今季のフランクフルトには、あるシチュエーションで勝てないというジンクスがふたつあった。
ひとつはアウェー戦だ。ドイツ杯は別にして、ブンデスリーガのアウェー戦ではまだ勝利がない。ヨーロッパリーグ(EL)は、格下相手の予選とプレーオフではアウェーでも勝利を収めているものの、本戦のグループリーグでの勝利は、先週の第5節アーセナル戦が初めてだった。ジンクスは打ち破ったものの、アウェーを苦手としているのは確かだ。
もうひとつの勝てないシチュエーションは、ELの試合の直後のブンデスリーガだ。EL第4節までは、次のリーグ戦がホームであれば引き分け、アウェーだと敗れていた。チームには、欧州戦を戦うだけの豊富な戦力があるわけではない。試合間隔が接近すると、どうしても苦戦してしまう。しかも昨季はELで準決勝まで進出しており、周囲は再度の上位進出を期待する。5シーズンぶりのELとあって肩の力を抜いて戦えた昨季とは違い、勝利を求めるぶん、余裕がないように見える。
アーセナルを1-2と撃破したあとのブンデスリーガ第13節、アウェーのマインツ戦。フランクフルトは先制したものの、逆転されて2-1と敗れた。ジンクスは健在だった。
フランクフルトのメンバーは、風邪で欠場の長谷部誠を含む4人がアーセナル戦から入れ替わった。それでも、試合の入り自体は悪くはなかった。3-5-2のシステムで、鎌田大地は2トップの一角に入ったが、流動的にプレーし、中盤と前線をつなぎながら攻撃の起点となった。34分には左CKからの流れで先制に成功する。
「僕としては、前半のチームはよかったと思うし、いい入り方ができて、いい得点の奪い方ができた。悪くないなかで、あの一発でレッドカードになって、すごく苦しい状態になったと思います」(鎌田)
一発レッドカードのシーンは44分、マインツのカウンターで、ロングボールに抜け出したレビン・ウツトゥナリを、ドミニク・コールが後ろから倒したもの。あまりにもわかりやすいファウルと退場に、フランクフルトは落胆しながら前半を終えた。
「1-0で勝っていて、チームとしては余裕もあったし、うまくカウンターがはまっていたので、(退場にならず)ひとりいれば違ったと思います。10人になって、後半は失点がかなり早かったし、あれだけ早く同点になると相手も勢いがつくし、より難しいものになりました」(鎌田)
ハーフタイムには「10人になったけど、しっかり走ってやろう」という話をしたそうだが、50分に追いつかれると、ひとり少ないことが大きく響くようになった。マインツは余裕を持って守り、簡単にカウンター攻撃ができるようになり、フランクフルトは一気に劣勢に立たされた。
「70分くらいまで無失点で抑えておけば、相手も前に出てこないとダメなので、もっとオープンになっていたと思いますけど、ちょっと(失点が)早すぎましたね」(鎌田)
試合終了間際、鎌田はペナルティエリア手前でフィリップ・コスティッチからパスを受けたが、シュートを打ちきれなかった。「あれはワンタッチで打たないといけない」と反省した。
チームは敗れたが、アーセナル戦で2得点を挙げた鎌田の動きは悪くない。日本代表からドイツに戻ってきた直後には調子を落とすこともあったが、現在は自ら好調さを実感できているという。
「今日のプレーは、前半はフィーリングがすごくよかったと思うので、引き続きしっかりいいプレーを維持できていければいいいかな、と。いっときは代表から帰ってきて、難しいコンディションというか、スプリントを1本したら息が上がっちゃうような感じがありましたけど、今は乳酸もたまりづらくなって、よく動けていると思う。周りもうまく見えているので、いいことだと思います」
フランクフルトはウィンターブレイクまで、リーグ戦4試合とEL1試合を残す。体調不良の選手に加えて退場者も出し、疲弊が見えるチームにとっては、年内をどう乗り切るかが大きなテーマだ。鎌田には苦境のチームを救うヒーローになるチャンスがありそうだ。