テニスの世界ランキングは過去52週の内に出場した大会で得たポイントを元に計算される。つまり怪我などでツアーから離脱し、1年間プレーしなかった場合はポイントを失い、ランキングが付かなくなる仕組み…

テニスの世界ランキングは過去52週の内に出場した大会で得たポイントを元に計算される。つまり怪我などでツアーから離脱し、1年間プレーしなかった場合はポイントを失い、ランキングが付かなくなる仕組みだ。今回は現在はランキングを落としながらも、2020年に再起を図っている元トップ10選手たちを紹介する。

■フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)

現在世界123位、キャリアハイ世界3位

そのキャリアの中で何度も怪我に苦しんだデル ポトロ。2018年10月の「ATP1000 上海」でも、転倒により右膝蓋骨を骨折した。その後今年2月の「ATP250 デルレイビーチ」で復帰。様子を見ながら出場するも、6月の「ATP500 ロンドン」で芝に足を取られてスリップし、右膝蓋骨を再度骨折。その後は出場がなく今シーズンは8勝4敗、世界123位で終えた。

また、11月にロジャー・フェデラー(スイス)とアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がエキシビションマッチでアルゼンチンを訪れた際には、3人でセルフィーを撮影。元気な姿を公開している。これまで何度も復活してきたデル ポトロが、2020年にまた活躍してくれることが期待される。

■アンディ・マレー(イギリス)

現在世界126位、キャリアハイ世界1位

世界中のテニスファンが悲しんだ「全豪オープン」直前の引退を示唆する会見から約11ヵ月。股関節の再手術を受け、シングルス選手では復帰した前例のない手術ながら、6月の「ATP500 ロンドン」でまずダブルスに復帰しいきなり優勝。その後シングルスにも復帰し、10月の「ATP250 アントワープ」では復活優勝を飾った。

2019年だけでいえば、9月末には世界503位まで沈んだが、この復活優勝もあり現在は126位にまでランキングを戻している。来年は更にランキングを上げ、またグランドスラムで躍動する姿が望まれる。

■ケビン・アンダーソン(南アフリカ)

現在世界91位、キャリアハイ世界5位

2018年は「ウィンブルドン」で準優勝を飾り、キャリアハイとなる世界5位を記録するという30代にして最高のシーズンを過ごしたアンダーソン。今シーズンは開幕戦「ATP250 プネ」で優勝を飾る好スタートを切るも、「全豪オープン」で右肘を痛め、「ウィンブルドン」の後は右膝の怪我に苦しみ、11勝4敗で終えた。2020年には34歳となるが、30代で開花しただけに復活が期待される。

■ジャック・ソック(アメリカ)

現在ランキングなし、キャリアハイ世界8位

2017年に「ATP1000 パリ」で優勝、「Nitto ATPファイナルズ」でベスト4へ進出し、年末ランキングで8位になったソック。しかし2018年は得意のダブルスで「ウィンブルドン」、「全米オープン」、「Nitto ATPファイナルズ」などで優勝するも、シングルスは振るわず。年末には世界106位にまで落ちた。

更に今シーズンの初めには親指の靭帯を損傷。「レーバー・ カップ」では当時世界11位のファビオ・フォニーニ(イタリア)に勝利したものの、下部大会を含めポイントの付くツアーでは0勝8敗。11月にはついに0ポイントとなり、現在はランキングがついていない。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP250 デルレイビーチ」でのデル ポトロ

(Photo by Peter Staples/ATP World Tour)