序盤から流れを引き寄せた。ここまで5戦全勝で迎えた相手は大学選手権9連覇の実績を誇る宿敵・帝京大。前半は、FW陣がフィジカルファイトを制し、試合を優位に進める。26-3で折り返した後半は、一進一退の攻防を繰り返す。最後は帝京大の猛攻を交わ…

 序盤から流れを引き寄せた。ここまで5戦全勝で迎えた相手は大学選手権9連覇の実績を誇る宿敵・帝京大。前半は、FW陣がフィジカルファイトを制し、試合を優位に進める。26-3で折り返した後半は、一進一退の攻防を繰り返す。最後は帝京大の猛攻を交わし、40-17でノーサイド。2年連続で帝京大を下した。

◆11・24 関東大学対抗戦(秩父宮ラグビー場)

▼対帝京大戦

 ○明大40{26―3、14―14}17帝京大

 またしても赤壁を打ち破った。昨年度は1トライ差で勝利した明大。今節も激闘を繰り広げた。前半3分、右大外から内側に展開し、左プロップ安昌豪(営4=大阪朝鮮)が相手を引きつけ、スペースをつくる。走り込んだフルバック雲山弘貴(政経2=報徳学園)がビックゲインを披露した。そのままインゴール左に持ち込み7-0。「練習でやっていたことが試合で出せて、相手のディフェンスも乱せた」(安)。流れをつかんだ明大は、そのまま一度もリードを許すことなく、26-3で前半を終えた。

 しかし、後半開始直後には明大のオフサイドからいきなり帝京大にトライを献上してしまう。「前半の流れで、余裕を持ってしまった」(雲山)。後半に奪われた2つのトライは明大のミスがきっかけ。こちらも2トライを挙げ最終的に40-17と突き放したが、明早戦へ課題が浮き彫りになった。

 「FWの頑張りに尽きる」(田中澄憲監督)。奪った6トライの内、4つがFW陣のトライ。そして、ブレークダウンやスクラム、マイボールラインアウトからのモールトライなどチャンスを演出した多くはFWが起点となった。「何度もコミュニュケーション重ねて、パニックにならないように努めた」(右ロック箸本龍雅・商3=東福岡)。激しいプレーの裏には、綿密な連携があった。

 「負けてはならない試合」(フッカー武井日向主将・商4=国学院栃木)。次戦は幾度となく名勝負を繰り広げてきた伝統の一戦だ。昨日行われた慶大との試合を17-10で制した早大。明早戦が互いに全勝での直接対決となるのは実に25年ぶりのことだ。そして、チームは4シーズンぶりの対抗戦優勝を狙う。「強い早稲田に対して、どうチャレンジするか。いい準備をしたい」(田中監督)。今年の明治も一味違う。対抗戦、大学選手権二冠へ。武井組の真価を、超満員の観客の前で体現する。

[髙橋昇吾]

◎応援へ行こう!

◆12・1 関東大学対抗戦最終週 明早戦

➡会場アクセス

・秩父宮ラグビー場

――JR千駄ヶ谷駅・信濃町駅、東京メトロ銀座線外苑前駅

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