アメリカ・ニューヨークで開催されている「全米オープン」(8月29日~9月11日/ハードコート)の6日目、男子シングルス3回戦。 もしかすると、ジョコビッチが得た長めの休息は、実りを与えるかもしれない。その答えは土曜日の午後にわかる。 全…

 アメリカ・ニューヨークで開催されている「全米オープン」(8月29日~9月11日/ハードコート)の6日目、男子シングルス3回戦。

 もしかすると、ジョコビッチが得た長めの休息は、実りを与えるかもしれない。その答えは土曜日の午後にわかる。

 全米オープンのディフェンディング・チャンピオンで、世界1位のジョコビッチは、9月3日の土曜日の午後、アーサー・アッシュ・スタジアムで、ミカエル・ユーズニー(ロシア)と3回戦を戦う。

 ジョコビッチは右腕に問題が起きた月曜日の1回戦以降、1ポイントもプレーしていない。その試合で彼は5ゲームをプレーしたあと、トレーナーを呼んで治療を受け、その後、いつもより遅いサービスを打ちながら、打ったあとには顔をしかめて腕や肘を曲げ伸ばしするなどしていた。そして彼は2010年以来、初めてグランドスラム大会の1回戦でセットを落とした。

 勝利したあとも、ジョコビッチは腕に何が起きたかを話したがらず、「明日は、また別の日だ。全体的にいい感じを覚え、次の試合ではベストのパフォーマンスができるよう願っている」と言って話をそらした。

 そしてその「次の試合」は、水曜日にやってこなかった。というのも、彼は2回戦でイリ・ベセリ(イタリア)と対戦する予定だったが、ベセリが左前腕の炎症を理由に棄権してしまったのである。

 それにより、ジョコビッチは90時間の休みを手にしたあと、ユーズニーに対して“テスト”を行うことになった。ユーズニーは現在、世界61位だが、かつてトップ10だった選手で、2006年と2010年に全米で準決勝に進出している。彼は今週プレーした6セットのすべてを取っている。

 6月の全仏で優勝したことにより、生涯グランドスラム(キャリアの中で4つのグランドスラムをすべて制すること)と同時に4つのグランドスラム大会を連続で制した(2015年ウィンブルドン、全米、2016年全豪、全仏で優勝した)ジョコビッチは、そのときほとんど無敵に見えていたが、ここ最近は、つけいる隙がある様相を呈し始めた。彼はウィンブルドンでは3回戦で、リオ五輪では1回戦で敗れ、その後、左手首の痛みにより、シンシナティでのマスターズ出場を取り消した。

 「毎日が、僕らに乗り越えなければならないある種のチャレンジを提供しているんだよ」とジョコビッチは言っている。(C)AP