テニス男子国別対抗戦「デビスカップ」の決勝ラウンド(スペイン・マドリード/11月18日~24日/室内ハードコート)の大会5日目。準々決勝でロシアとセルビアが対戦。ロシアが2‐1で死闘を制し、ベ…

テニス男子国別対抗戦「デビスカップ」の決勝ラウンド(スペイン・マドリード/11月18日~24日/室内ハードコート)の大会5日目。準々決勝でロシアとセルビアが対戦。ロシアが2‐1で死闘を制し、ベスト4へ進出した。

第1試合シングルスは、グループステージのシングルスでいずれも2勝を飾っていた、世界23位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と世界40位のフィリップ・クライノビッチ(セルビア)が対戦。調子の良い選手同士の対戦だったが、ルブレフが6‐1、6‐2で圧倒し、ロシアが先勝した。

追い込まれたセルビアだが、第2試合シングルスにはノバク・ジョコビッチ(セルビア)が登場。対するロシアはカレン・ハチャノフ(ロシア)が挑んだ。ハチャノフはジョコビッチを相手に、2018年「ウィンブルドン」で錦織圭(日本/日清食品)が見せたような股抜きショットからのバックハンドウィナーを決めるが、ジョコビッチには叶わず。3‐6、3‐6でハチャノフが敗れた。

そして勝負が決まる第3試合ダブルス。当初のオーダーではセルビアはヤンコ・ティプサレビッチ(セルビア)/ビクトル・トロイツキ(セルビア)が出場を予定していたが、この大事な場面でジョコビッチが再度登場。短い休憩の後、トロイツキとのペアで、ハチャノフ/ルブレフと対戦することに。

勝負を分ける試合とあって、国と国のプライドがぶつかり合い、熱戦となった。ジョコビッチも不運な判定が続いた際には、怒りをあらわにし、ボールを観客席に投げ込んだりする場面もあった。試合は第3セットタイブレーク、ポイント8‐8までもつれる接戦となったが、最後はロシアがものにした。

勝利した瞬間、ハチャノフとルブレフはコート上で倒れて抱き合い、一方敗れたセルビアのトロイツキはベンチでうなだれていた。普段は個人競技のテニスではあるものの、国の代表としてのプライドがぶつかり合った熱戦だった。

勝利したロシアは準決勝で、カナダと対戦する。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ」決勝ラウンドでのハチャノフ(左)とルブレフ(右)

(Photo by Alex Pantling/Getty Images)