2年前ステファノス・チチパス (ギリシャ)は、その年に初開催された「Next Gen ATPファイナルズ」をプレーすることなく見守っていた。その時の彼は補欠選手。そんな彼が、昨年は同大会で優勝を果たした。チチパスは、「リフレッシュして、2018年よりも強い“より良い”自分になって、2019年を迎えたい」とコメント。

彼の2019年を表すには、“より良い”は控えめ過ぎる言葉だ。今シーズンのチチパスはとてつもない成長を遂げ、これまでのキャリアで最高のタイトルとなる「Nitto ATPファイナルズ」で優勝したのだから。

「2018年の“Next Gen ATPファイナルズ”で優勝できたことで、次のシーズンへの期待が最高に高まったよ。あれが僕の中で自信になり、気持ちを思いきり盛り上げてくれた。あの大会で、トップ選手たちがどんなふうに試合や練習に臨んでいるか知ることができた。その経験と自信が組み合わさった結果だね」とチチパス。

彼は以前から最終戦に出て世界のベストプレーヤーと戦うことが夢だと話していた。10月の「ATP1000 上海」で当時世界1位だったノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破り、最終戦への出場権を獲得したことを伝えられた際には「嘘でしょ!本当に?知らなかったよ!」と喜びを爆発させた。

「Nitto ATPファイナルズ」決勝でドミニク・ティーム(オーストリア)を破った後、チチパスは「最初は、ついに最終戦に出られる事実に感激していたんだ。そして今、僕はチャンピオンになった。どう言い表わしていいのか分からない。それぐらいいろんな感情が巻き起こってるよ」と心境を吐露。

チチパスの優勝が、ティームとの対戦で決まったことも話題になった。ティームは3年前にチチパスが練習相手を務めた相手だったのだ。「思い出したよ。ドミニクに初めて会ったのは、僕がジュニアの世界ランキング1位の頃で、ITFが選手の練習相手として最終戦に招待してくれたんだ。最初に打ち合った相手がドミニクだったと思う。僕たちが決勝で対戦したなんて、なんだか信じられないよね」

今年、チチパスが大きな試合で勝利を収めたこと自体は、驚くべきことではなかった。去年「Next Gen ATP ファイナルズ」で優勝する前にも「ATP1000 トロント」で自身初の決勝まで進んでいる。さらに今年は「Next Gen ATP ファイナルズ」で収めた4回の勝利を含めて、トップ10選手から9回も勝利をあげた。

「自分のゲームがどんどん良くなっていると感じるよ。そしてグランドスラム優勝も近いんじゃないかと思ってる。そんなことを言うのはおこがましいと分かっているけど、でも、その世界の仲間に入ることができる気がしているよ。僕は世界のベストプレーヤーと互角に戦った。そして、毎日費やしてきた時間と努力がこの結果を生んでくれたと思っている」とチチパス。

今年の最終戦も含めて4度ATPツアーのタイトルを獲得したチチパスは、年末の世界ランキングで6位になった。2020年、チチパスへの期待はさらに高まるだろう。

※写真はATPファイナルズ決勝直後のチチパス(左)とティーム(右)

(Photo by Julian Finney/Getty Images)

翻訳ニュース/ATPTour.com